イギリスの著名な物理学者であるスティーブン・ホーキング博士（76歳）が14日未明、ケンブリッジの自宅で死去しました。「天才」と謳われたホーキング博士の死を嘆く声が、世界中から伝えられています。

　イギリスのメイ首相は、ホーキング博士を「卓越した非凡な人」と讃えたうえで、「彼の世代において最も偉大な科学者の1人」と称賛しました。

　中国外務省の陸慷報道官はホーキング博士の死去に関する質問に対し、「ホーキング博士は優れた科学者であり、最後まで病と力強く戦った科学の戦士でもある。彼自身と彼の貢献は、永遠に人々の心の中に刻まれるだろう」と述べました。

　ホーキング博士の死去に対し、「ワールドワイドウェブの父」と呼ばれるティム・バーナーズ＝リー氏は、「我々は偉大な頭脳と美しい心を失った」とコメントしています。

　ホーキング博士は宇宙とブラックホールの研究などの分野で多大な貢献をしてきたことから、アメリカ航空宇宙局（NASA）は博士のことを「科学の大使」と称えました。

　欧州宇宙機関（ESA）はツイッターで「星空を見上げることを忘れないで」とホーキング博士の言葉を引用した上で、「世界でも著名な物理学者スティーブン・ホーキング博士を追悼する。彼は夢の実現を遮るものはないということを教えてくれた」とコメントしました。

　学術研究だけでなく、ホーキング博士は科学知識の普及にも数多く貢献しました。その著書「ホーキング、宇宙を語る」はベストセラーとなり、何十もの言語に翻訳されています。（RYU、む）