第13期全国人民代表大会第1回会議が5日午前、北京で開幕し、習近平氏など中国共産党と国の指導者が出席しました。

　今回の大会は、中国共産党第19回全国代表大会後に開かれた新しい中国最高権力機関の初めての会議です。大会では李克強首相が過去5年間の政府活動報告を行い、今年の政府活動に対する提案を行いました。李首相は「今年の政府活動の着実な実施は、習近平新時代の中国特色ある社会主義の経済思想を真摯に貫徹し、発展の不均衡と不充分という問題の解決に注力して、改革開放の度合いを拡大し、重大リスクの防止・解消、的確な貧困脱却、汚染対策の推進という小康社会の全面的な完成にある三大堅塁攻略戦で勝利を勝ち取ることである。人々が最も関心があり、もっとも悩ましく思っていることを一つずつ着実に解決して、社会の公平・正義と人間の全面的発展を促し、人民の暮らし向きが国の発展と共に年々改善していけるように努力することだ」と述べました。

　報告によりますと、「今年、中国の経済・社会発展の主な予想値目標は、国内総生産（GDP）の伸び率を約6.5％、消費者物価指数（CPI）の上昇率を約3％、都市部新規増加の就業者数を1100万人以上、都市部調査失業率を5.5％以内、都市部登録失業率を4.5％以内にして、国民所得の伸びと経済成長の伸びと歩みを揃える。輸出入が安定の中から好転し、国際収支が基本的に均衡し、単位当たりＧＤＰのエネルギー消費を3％以上削減、主要汚染物の排出量の継続的低減を目指していく。さらに供給サイド構造改革で実質的な進展を収め、マクロ的な負債率の安定を保ち、各種リスクを秩序立って効果的に予防、コントロールすること」ということです。

　また、報告は今年の政府活動に対して9項目の具体的な提案を行いました。これには以下の内容が含まれます。

　① 供給サイド構造改革のさらなる深化

　② イノベーション型国家の建設の加速

　③ 基礎的で、要の分野における改革の深化

　④ 重大リスクの防止・解消、的確な貧困脱却、汚染対策の推進という三大堅塁攻略戦で断固とした勝利を収める

　⑤ 農村振興戦略を大々的に実施する

　⑥ 地域間の協調的発展戦略の着実な推進

　⑦ 消費の拡大と効果的投資の促進

　⑧ 全面開放の新構図の形成の推進

　⑨ 保障の向上と暮らし向きの改善

　第12期全国人民代表大会常務委員会の委託を受け、第12期全国人民代表大会常務委員会副委員長兼秘書長の王晨氏が大会で、憲法修正案草案に関する説明を行いました。

　なお、第13期全国人民代表大会の2980人の代表は、今会議で政府活動報告、憲法修正案草案を審議するほか、監察法草案および国務院の機関改革案も審議する上、国家機関の構成員の選挙を行い、その任命を決定するということです。（yan、星）