インド洋の島嶼国モルディブのシャクール法律事務相は5日夜、国営テレビを通じて、ヤミーン大統領の正式行政令として、15日間の非常事態宣言を発令しました。

　シャクール氏は「ヤミーン大統領は、モルディブ人や、現地を訪れている外国人の安全の確保を約束している。日常の活動やサービス、ビジネスは影響を受けるものではない」と述べました。

　今回モルディブで政治混乱が起きたのは、最高裁判所が今月1日、ヤミーン大統領とその政府に対して、ガユーム元大統領など9人の反対派指導者の無罪釈放を求める判決を下したことがきっかけです。その後、反対派の支持者が街頭で行進し、これを祝った際、警察と衝突しました。その後4日には、最高裁判所が再度判決を下し、反対派指導者の釈放を拒んだことにより、ヤミーン大統領を弾劾するとしていました。

　これを受けて、5日早朝、大統領府は声明を発表し、ヤミーン大統領は最高裁に3通の書簡を送り、1日の判決の執行における難度を説明したとしています。（Mou、む）