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欧州委員会、大気環境改善の最終通告を9加盟国に

2018-01-31 15:14:52     cri    

 欧州委員会のカルメヌ・ヴェッラ環境・海事・漁業担当委員は30日、イギリスやフランス、ドイツなどの9つの加盟国が来週末までに大気環境改善の対策案を提出できなければ、欧州司法裁判所に提訴され、巨額の罰金を課される可能性があるとの考えを示しました。

 欧州委員会は同日、イギリス、フランス、ドイツ、スペイン、イタリア、ハンガリー、ルーマニア、スロバキア、チェコの9カ国の環境問題担当の高官を招集し、ブリュッセルにある欧州連合(EU)本部で閣僚級環境特別会議を開催して、深刻化しつつある大気汚染問題への対策について討議しました。EUのデータによりますと、9カ国はここ数年、EUの大気環境改善に関連する規定に従わず、その酸化窒素物や粒子状汚染物質などの排出量がEUの基準を超えているということです。ヴェッラ委員は会議後の記者会見で、「EUの国々で、大気汚染の影響を受けて命を失った人の数は、毎年驚異的である」と指摘しました。

 デンマーク のコペンハーゲンに本部を置く欧州環境機関が2017年に発表した研究報告では、EUで毎年、大気汚染の影響による病気で早く命を失った人は40万人を超えており、呼吸器や心臓血管の病気を患う人数も数百万人に上るということです。大気環境改善のため、EUは加盟国の大気汚染物の排出基準を設けた法律を制定しました。しかし、現在に至るまで、EUの28の加盟国のうち、23カ国の大気環境は関連基準に達していないということです。去年の初め頃、欧州委員会はドイツやフランス、スペイン、イタリア、イギリスに対して2カ月を期限とした大気環境改善の要求を提出しましたが、明らかな効果は見られませんでした。

 ヴェッラ委員は「基準達成のタイムリミットをこれ以上引き伸ばしてはならない」と述べた上で、閣僚級会議に参加した各国の代表が打ち出した提案について「新たな有効対策を見出せないと、現状がこのまま2020年以降にまで続く恐れがある」として各国が現状を改善できる措置を講じないと、法に基づいて訴えられることになるだろうと警告しています。(洋、星)

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