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　米国のメディアが先週、アフリカから欧州を目指した移民がリビアで奴隷として売買されていると報道したことを受け、国連のグテーレス事務総長は20日、声明を発表し、リビア国内でアフリカからの移民が奴隷として競売にかけられているとの報道に驚きを示すとともに、国際社会に向けて、この犯罪行為を食い止めるよう呼びかけました。

　グテーレス事務総長は声明で「奴隷制度は現在の世界には存在してはならないものである。人道主義的手段で集団移民問題を解決し、人身売買取締りに向けた国際協力を強めるべきだ」と強調、関係当局に対し、速やかな取り調べを行い、犯罪者を法の下に処罰するよう求めると共に、国連の関連機関にも事件の真相究明を求めています。

　この背景には、2011年にカダフィ政権が崩壊後、リビアでは治安が悪化し、海岸線沿いでの政府による出入国管理が効力を発揮しておらず、サハラ砂漠南部地域の不法移民が相次いでリビアを経由して、地中海から欧州に密航している状況があります。（殷、む）