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中国で指導する日本人監督、中国サッカーの問題点を指摘

2017-08-30 15:48:09     cri    


試合の様子(緑が浙江省チーム)

 浙江省杭州市のサッカーチームで指揮を執っている日本人監督、山本富士雄氏が29日、中国サッカーの問題点を指摘し、アドバイスをしました。

 山本監督は、天津で開催中の第13回全国スポーツ大会のサッカー男子U-20戦(20歳以下)にチームを率いて参加しており、この日行われた1次リーグ初戦の後、中国国際放送局(CRI)のインタビューを受けました。


山本監督            試合中の山本監督

 中国サッカーをどのように見ているかとの質問に対し、山本監督は自身が率いるユースチームを例に挙げ、「やはり理解力が日本の子と比べて少し低い。日本はどんな選手でも、監督が言うことをしっかり理解してくれる。中国でも、選手への教育を強化し、理解力を上げればもっと速く上達できる。中国は国も人もアジアで1番か2番ぐらいの高いポテンシャルを持っており、本気で小さいときからサッカーの教育をしていけば、10年、15年経った時には日本に追いつくことも考えられる。そして、歴史を重ねていき、ヨーロッパのようにサッカーが文化として根付くことになれば、本当の意味でのレベルアップが図れる」との見方を示しました。

 また、中国サッカー界が近年、巨額な資金を投入して外国の名監督やトップ選手を相次いで獲得していることについては、「日本のJリーグが発足した時も、そういうやり方で良い選手を取っていたので、それは1つの方法だと思う。でも、外国人の監督や選手だけの活躍は中国サッカーの発展につながらない。自国の選手や指導者のレベルアップも不可欠だ」と指摘しました。

 日本のサッカークラブや学校で指導していた山本監督は4年前、杭州のサッカークラブの若手育成顧問を務める元日本代表監督の岡田武史氏に呼ばれ、杭州に来ました。期待半分・不安半分で来たという山本監督は過去4年を振り返り、「よりこの子たちがわかるような伝え方が身についた。彼らは技術的にも進歩し、戦術的にも理解してくれている。でも、子どもの時にやっておかなければいけないベースの部分が抜けているので、そこにちょっとぐらつく部分がある。欲を言えばもっと長い間見たかった」と述べました。

 この日の初戦では、山本監督率いる浙江省チームが勝ち、白星発進しましたが、大会への目標について山本氏は「自分たちがやってきたことを試合の中で表現できるようにアプローチしていければいい」と話しました。(文、写真:斉鵬)

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