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フフシル、絶滅のおそれあったチルーが6万頭以上に回復

2017-08-25 15:58:44     cri    

 青海チベット高原に位置するフフシル(可可西里)は気候や自然条件が厳しいため人類の居住には向いていませんが、野生動物にとっては恵まれた生存条件を持っています。チルー(チベットカモシカ)は「フフシルの誇り」と呼ばれ、中国特有の動物種です。また、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約」で、取引禁止の動物にも指定されています。

 20世紀後半、野生動物の皮と綿毛を使って作られた製品が国際市場で売れ行きがよかったため、フフシルの野生動物は大量に密猟されました。そのうち、チルーの数も一時は約20万頭から2万頭以下にまで激減しました。これを受けて、チルーを守るため多くの人々が相次いでフフシルに入りました。現在、フフシル自然保護区では完備された、チルー保護システムが構築されています。

 毎年の5、6月、多くのチルーは各地からフフシルのチョナイ湖(卓乃湖)の湖畔に集まり、出産します。現在、新たに生まれるチルーの生存率はわずか30%しかありません。その生存率を向上させるため、索南達傑(ソナンダジェ)保護ステーションにある野生動物救護センターの職員たちは毎日、新たに生まれたチルーに乳を飲ませたり、チルーを自然環境に慣れさせて野生復帰できるように手を尽くしています。

 2006年からは、フフシルで密猟の銃声がなくなりました。それによって、チルーの個体群は回復し、現在、その数は6万頭以上に達しています。7月にポーランドで開催された第41回世界遺産委員会で、フフシルは「世界遺産リスト」に登録されました。(玉華、星)

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