イギリス総選挙の開票作業が9日に全て終了し、与党・保守党が下院の過半数の議席を維持できなかったため、1党による組閣が不可能となりました。これに対し、メイ首相は当日、北アイルランドの地域政党「民主統一党」の協力を得て、新たな政権の発足を目指す考えを示しました。

　「民主統一党」は、北アイルランド最大の政党で、保守党との関係が密接であり、イギリスからの独立に反対することを主張する政党です。また、「民主統一党」の党首はかつて「ハードブレグジット（強硬なＥＵ離脱）」に反対することを表明していました。

　イギリスの世論によりますと、保守党が過半数の議席を維持できなかったことは、メイ首相が総選挙を前倒して行うことで議席拡大を狙う考えが失敗に終わったことを意味し、今後の連立政権が政策の策定や実施にあたり互いに牽制する状況が起こる恐れがあり、イギリスのEU離脱にも影響を与えかねないとしています。（RYU、kokusei）