中国人民銀行（中央銀行）の周小川総裁は10日の記者会見で、「中国の為替関連政策に大きな変化はない。今年の人民元の為替変動は基本的に穏やかさを保つだろう」と強調しました。 　

　去年下半期、人民元為替レートに変動があったことについて、周小川総裁は、「中国の対外投資やその他の外貨支出が2016年の下半期に集中していた。これは毎年下半期にはよくある現象である。また、アメリカの大統領選挙の影響を受け、ドル指数が急騰したことも影響している」と分析しました。その上で、「中国経済は安定しており、供給側の構造改革もスムーズに進んでいる」と、為替レートの安定化の基盤ができていることを強調しました。また、政策と実施については、「関連政策に大きな変化はないだろう。しかし、実施と監督管理の面では、完璧さを求めていく。このような状況下で、人民元為替は比較的安定を保つだろう」と示した上で、「外貨市場は従来非常に敏感で、世界経済や中国の出来事に大きく左右されるものだ。為替レートの変動が続くのは正常なことだ」と述べました。（朱、謙）