中国の習近平国家主席は17日、スイスのダボスで行われている世界経済フォーラム2017年年次総会（ダボス会議）の開幕式に出席し、「共に時代の責任を担い　共に世界の発展を促す」と題する基調講演を行いました。

　習近平主席は講演の中で、経済のグローバル化を断固推進し、経済グローバル化の方向を導き、活力に満ちた成長モデルを作り上げ、ウィンウィンの協力モデルと公正かつ合理的な管理モデルを開放し、バランスの取れた包摂的な発展モデルを作り、人類の運命共同体の意識を堅く樹立し、共に責任を担い、互いに協力しあって困難を乗り越えて、世界の発展を共に促していきたいと述べました。

　習主席はまた、「経済のグローバル化によって新しい課題がもたらされたことは事実だが、世界を困惑させる原因を経済のグローバル化のせいにしてしまう考えはあんまりお粗末で事実でもなく、問題の解決にも役立たない」として「われわれは経済のグローバル化に順応し、それを導き、また経済のグローバル化によるマイナスな影響を解消し、個々の国と個々の民族に恩恵をもたらすようにしなければならない。われわれは積極的に行動を起こし、適度に管理して、経済のグローバル化のプラスの影響をより引き出し、バランスの取れた経済のグローバル化プロセスを実現していく」と、考えを明らかにしました。

　習主席はさらに「当面、世界の経済分野において三つの目立った矛盾がまだ効果的に解決されていない。このため、まず、イノベーションによる成長を堅持し、活力に満ちた成長モデルを作り上げ、歩調を合わせることを堅持し、開放的でウィンウィンの協力モデルを作り、時代と共に歩み、公正かつ合理的な管理モデルを作り、さらに、公平性と包容性を堅持し、バランスの取れた包摂的な発展モデルを構築することを堅持しなければならない」と強調しました。

　習主席はまた「中国の発展は世界にとってチャンスでもある。中国は経済のグローバル化の受益者であり、貢献者でもある」として、「中国と多くの国の連動した発展は世界の経済のさらなるバランスの取れた発展をもたらした」と述べ、世界各国が中国の発展にただ乗りすることを歓迎する姿勢を示しました。

　習主席は「中国経済が長い間よい方向へ向かっているという趨勢は変わっていない。今後、中国は経済成長の質と効果のグレードアップに力を注ぎ、成長の原動力と市場の活力を引き続き引き出し、余裕と秩序のある投資環境を作り、共同発展という対外開放の枠組みを作り上げていく。『一帯一路』を提唱して3年余り経った今、100以上の国と国際機関が積極的に応じ支援してくれた。また40以上の国と国際機関は中国と協力協議を結んだ。中国が提唱した『一帯一路』は世界に利益をもたらしている」としました。

　習近平主席は最後に「人類の進歩のプロセスにおいて平坦な道はない。人類は困難と闘いながら今日まで歩んできた。困難はいかに大きくても人類の歩みを阻むことはできない」と強調しました。（ヒガシ）