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熟練の技と最新の技術が織りなす鋳物の郷の新たな輝き=高岡市

2016-12-13 22:37:43     cri    

島谷好徳氏の会社は元来仏具「おりん」を専門としていた

 富山県高岡市は古来「鋳物の郷」と呼ばれ、仏教の法具の生産で名を馳せてきた。近年、高岡市の鋳造業は様々な時代の波に晒されてきたが、地元政府と職人との連携の下、伝統をそのままに、新たな視野を拓き、それぞれの企業の実情にあった発展モデルを模索、鋳物の郷は見る見る間に復活を果たした。

 銅器の着色業を専門としてきた折井着色所の折井宏司社長の紹介によれば、代々続く体制の中、高岡市の鋳物企業は互いに百年を超える友情を培ってきた。現地の業者らが自発的に若者の職人の交流会を組織し、鋳造技法について月3、4回程度の勉強会を開催、伝統工芸を現代でより一層発展させるための知恵を絞って来たという。

 現在、折井氏は新作の反射繊維による作業着をどのように量産するかを考えている。もしそれが叶うならば、来年4月に落成する新工場で製造業と観光業を結びつけ、高岡市の新たなランドマークにしたいと考えているという。一方、島谷氏はすず製品の厚みを減らすことに取り組んでおり、紙のように自由に加工のできる金属製品の実現を目指す。

 伝統を守りつつ、革新を厭わず、団結して発展する。この道こそが、高岡の鋳造業が400年の伝統を守り、今日まで輝きを保ち続ける最大の秘訣と言えるかもしれない。(雲莎、む)

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