中国政府は27日、財産権保護制度の健全化を図る文書を発表し、法に基づく財産権の保護に関する政府の方針を公にしました。文書は中国政府が初めて中央政府の名義で出した財産権保護に関するトップダウン設計の指針であり、長期にわたって中国社会で注目を集めてきた財産権保護に関する諸問題の解決に方向性を与えるもので、経済社会の構造転換に大きな影響をもたらすだろうとみられています。

　文書は、現代の財産権制度の一層の健全化、財産権保護の法治化促進など、多くの項目について原則と任務を明確化、さらに、公平を根本的原則とする財産権保護制度の健全化を強調したうえで、公有制経済の財産権は侵してはならず、非公有制経済の財産権も同様に侵してはならないことを強調しています。

　これについて、遅福林中国（海南）改革発展研究院院長は「この経済転換のカギとなる時期において、特に大きな下ぶれ圧力に直面するなかでの経済構造の転換のカギとなるこの時期に、この意見書（文書）が公表されたことは、各方面の投資見通し、特に社会資本の投資見通しを引き上げ、経済構造の転換における多方面に重要な影響を与えるだろう」と述べています。（Lin、む）