習近平国家主席は16日、3回目のラテンアメリカ訪問に向け北京を発ちました。今回はエクアドル、ペルー、チリの公式訪問のほか、ペルーのリマで開かれるアジア太平洋経済協力(APEC)第24回首脳会議に出席する予定です。専門家は、今回の訪問について「中国とラテンアメリカ諸国との二国間関係を深め、双方の全面的協力という新しい時代を切り開くものだ。そして、アジア太平洋パートナーシップの共通認識を強め、アジア太平洋地域の協力を一段と高い発展に成し遂げられるよう推し進めることができる」という見方をしています。
習近平主席によるペルーとチリの訪問は今回が初めてであり、エクアドルへの訪問も、両国の国交樹立後、中国の国家主席が行う初めての訪問となります。期間中、習主席は2016年中国・ラテンアメリカ文化交流年の閉幕式及び中国・ラテンアメリカメディアリーダーサミットの開幕式などにも出席する予定です。
2014年7月、中国とラテンアメリカは平等互恵、共同発展の全面的協力パートナーシップを確立しました。これに続いて、2015年1月、中国・ラテンアメリカフォーラム第1回閣僚級会議が北京で開かれたことに始まり、双方の関係は二国間協力と全体協力の並列的発展という新しい段階に入りました。
今回の3カ国を含めれば、習近平主席が就任後に訪問するラテンアメリカ諸国は10カ国になります。これと同時に、ラテンアメリカ諸国の指導者らも頻繁に中国を訪問しています。こうしたハイレベルの相互訪問は、中国・ラテンアメリカ関係に強い政治的原動力を注ぎ、中国・ラテンアメリカ関係をかつてないほどの速さ、深さ、広さで前進させることを可能にしました。
中国現代国際関係研究院ラテンアメリカ研究所の呉洪英所長は「発展途上国が密集するエリアとして、ラテンアメリカは中国の外交活動における重要な戦略的支柱で協力パートナーである。今回の訪問は新しいスタートラインであり、中国・ラテンアメリカ間の政治的相互信頼を全面的に深め、実務協力のレベルアップを図るものである。また、中国とラテンアメリカが手を携えて前へと進み、幅広い協力の将来性がある積極的なシグナルを出すことになる」という見方を示しています。
2015年、中国・ラテンアメリカ間の貿易額は2365億ドルに達し、最近の10年間で20倍あまり増加しています。いま、ラテンアメリカにとって、中国は第2の貿易パートナーであるとともに、第3の投資元でもあります。一方、中国企業の海外投資において、ラテンアメリカはアジアに次いで、二番目の投資目的地となっています。
専門家は、経済貿易における協力がずっと中国・ラテンアメリカ関係の重要な柱だと見ています。ラテンアメリカは中国が二国間の経済、貿易関係を積極的に発展させ、企業の海外進出、生産能力の協力と国際設備製造における協力展開の重要なエリアだとされています。
紹介によりますと、習近平主席は訪問期間中、相互信頼、相互利益、相互参照を原則に、3カ国と二国間自由貿易協定をめぐり重点的に議論し、その最適化と完備化をはかり、電子商取引、生産設備及び産業パーク、インフラ整備などの分野での協力を議論します。会談は、数多くの面で成果を上げ、関連の協力文書での調印も行われるとみられています。(Yan、星)
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