日本の中谷元防衛相は2日、閣議で報告した2016年版「防衛白書」の中で、再び「中国脅威論」を誇張し、「中国の軍事成長は透明性に欠けている。また、海洋戦略の推進が地域の軍事バランスに急速な変化を起こし、日本をとりまく地域と国際社会にとって潜在的な危険になりつつある」と示しました。
「防衛白書」の発表は、日本政府による平和憲法改正に向けた世論操作の一環に過ぎないとの見方も出ています。
白書には中国の軍事状況を紹介する内容が計30ページあり、去年より6ページ増えました。海洋にまつわる争議については、中国の艦艇と軍機が東海で数回にわたって、いわゆる「威嚇」行動を行ったとしています。また、これについて、「自衛隊の行動はすべて国際法に則った正当な行為であり、自衛隊機は一切の危険行為をしていない」としました。また、白書は「中国が行動を一方的にエスカレートさせており、既成事実化を着実に進め、情勢を緊迫化させるだけでなく、不測の事態を招きかねない危険な行為も見られる」と指摘しています。
2016年版の防衛白書で再び「中国脅威論」を持ち出し、日本の周辺環境の緊迫性を強調するのは、憲法改正に向けてより多くの民意を味方に引き込むためだと、マスコミは見ています。(ヒガシ、謙)
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