中国自動車工業協会が11日、国内自動車産業の生産能力に関する調査報告を発表し、2015年末の時点で国内の自動車生産能力が3000万台を超えたと明らかにしました。

　この報告書は、2015年度において、生産台数の98%以上を占める国内37社の主要自動車メーカー・グループを調査してまとめたものです。これによりますと、2015年末までに、中国国内における自動車の年間製造能力は合わせて3122万台となっており、現在建設中の製造設備も600万台分を超えているとしています。

　これについて、中国自動車工業協会は、「中国経済のニューノーマルへの移行につれて、自動車市場の成長の鈍化が著しくなり、その生産能力の構造性過剰の問題も際立ってきている」と指摘した上で、「一、商用車の生産稼働率が低いため、生産と投資の増加は慎重にすべきだ。二、自動車用動力電池への投資がブームになっている一方で、企業が分散していること、技術開発や発展レベルが不揃いなのが現状のため、低レベル生産設備の建設の重複を回避すべきだ。三、企業は、新技術や新製品の開発、産業化投資に重点を置き、生産稼働率の向上や資源統合力の増強、海外との生産能力協力の展開などに力を傾けていくべきだ」と注意を促しました。（朱・む）