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アジアの美術作品、北京の街に=「アート北京」開催

2016-04-23 17:51:02     cri    

 北京で最大規模の美術見本市「アート北京」が、4月30日~5月3日まで、北京農業展覧館で開かれます。今年の「アート北京」では、とりわけアジアの美術の動向が広く見えるよう工夫されており、中でも、日本関連では、現代美術を軸に、彫刻・写真・現代陶芸など、豊富な出展が予定されています。

 「アート北京」の金島隆弘アートディレクターによりますと、日本の画廊の出展が去年に比べて増えており、現代美術を扱うギャラリーが出展しているほか、日本の得意分野である写真に関する特設ブースが設けられます。また、京都から、現代陶芸を扱うギャラリーも出展する予定とのことです。

 

 このほか、パブリックアート(公共芸術)のプログラム「ART PARK」には、京都在住の美術家・金氏徹平さんによる巨大彫刻「公仔巨怪」が出展されます。金氏さんは2007年に北京のグループ展での出展に続き、2013年に北京のUCCA美術館で個展を開き、中国の現代アート界でも良く知られているアーティストです。「公仔巨怪」は、フィギュアの髪型で構成されていた彫刻シリーズ「Teenage Fan Club」を原型に、北京で3Dスキャンと3Dプリントを利用して模型を作っています。サイズも原型では36.7センチですが、今回の出展では3メートルほどの巨大作品にスケールアップしており、来場者に強いインパクトを与えることが想像されます。

 金島ディレクターは「費用や場所などの制約もあり、いま大きい作品を作ることがなかなか難しい日本に比べ、北京はプレッシャーが少ない中、準備することができる」とし、このような「北京ならではの作品」を今後も積極的に取り入れていきたい」と、「アート北京」ならではの可能性を訴えます。

 
金氏徹平さん(左)、「公仔巨怪」の分解模型

 「アート北京」は中国経済の高度成長や美術品市場の急激な拡大を背景に、2006年に北京で創設されたことに始まり、今年で11回目の開催となります。現代アートを扱う「当代館」、古典美術品を扱う「経典館」、デザイン作品に特化した「設計館」、そして、各展示館をつなげるパブリックアートの「ART PARK公共芸術区」の四つの部分から構成されています。今年は、中国大陸のほか、米・仏・独・日本・韓国・シンガポール・台湾など多くの国や地域から、総勢160社のギャラリーや関係団体が出展することになっています。

 なお、金島さん(写真右)は北京の日系ギャラリーでの勤務を経て、中東の現代アートのイベントや、「アートフェア東京」エグゼクティブ・ディレクターとして経験を積んだ後、2015年夏、「アート北京」のアートディレクターに就任。「欧米スタイルのアートフェアと異なった、北京という土地に根ざしたイベント作りをする」という「アート北京」創始者たちの思いに共鳴を覚え、北京からの誘いを引き受けたと言います。今回の「アート北京」の堪能の仕方について、「160の出展があり、160通りの答えがある。本当に好きなものは何なのかを楽しみながら観る。そこに一つでも自分の好きなものが見つかれば、それはあなたにとっての美術であり、そこからさらに知識を深めると楽しくなります」、と大勢の人の来場に期待を寄せました。

 【2016芸術北京(ART BEIJING)】
 日時:4月30日 プレビュー・特別先行入場(招待者のみ)
    5月1日~3日  一般公開(11時~19時、最終日は18時まで)
    当日券は100元/日
 会場:全国農業展覧館 新館・三号館(北京市朝陽区東三環北路16号)
 ※イベントの詳細は アート北京オフィシャルサイト http://www.artbeijing.net/ をご参照ください。

(王小燕)

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