劉延東副首相は現地時間27日、カイロでエジプトのシーシー大統領、イスマイール首相とそれぞれ会談を行いました。

　劉副首相は、シーシー大統領に習近平国家主席からの挨拶の言葉を伝えるとともに、G20杭州サミットへの大統領の参加に対する期待を伝えました。さらに「中国・エジプト両国の国交樹立以来60年、両国は終始、支持・尊重・信頼しあう姿勢を貫いてきた。現状、両国関係は良好な発展ぶりを見せている。今年1月には習主席がエジプトを訪問、両国関係発展に方向を与え、新たなパワーを注いだ。今回の訪問は、両国元首の重要な合意に形を与え、両国の実務協力の結実を促すものだ」と述べました。

　シーシー大統領もまた、習主席への挨拶の言葉を託すと共に、「習主席の訪問は、両国の戦略パートナーシップのレベルを引き上げ、各分野における両国の協力の強化を促した。エジプトは、インフラやエネルギーの重要なプロジェクトでパートナーとして中国を優先して考慮したい。また、エジプト国内の開発戦略を中国の『一帯一路』（シルクロード経済帯と21世紀海上シルクロード）構想と早期にリンクできるよう希望する」とし、習主席の招きを重視し、9月のG20杭州サミットには喜んで参加したいとの考えを示しました。

　また、イスマイール首相との会談では、劉副首相は「エジプトは、最も早い時期に中国と国交を樹立したアラビア国家であり、アフリカ国家である。国交樹立以来60年間、両国関係は安定した発展を見せており、中国とアラブ世界の国々、中国とアフリカ諸国の関係や南南協力（SSC: South-South Cooperation）の規範となっている」と評価、「中国はエジプトとともに、両国元首の重要な合意を着実に履行し、ハイレベルの相互訪問を保ち、戦略的連携を進める努力を行い、『一帯一路』構想の枠組みを共同推進する中で、インフラ整備と生産能力協力の重点プロジェクトを着実に実施し、教育、科学技術、文化、衛生、文化遺産保護などの分野でも交流と協力を積極的に進めていく」と表明しました。

　これに対し、イスマイール首相は両国関係は好ましい姿で発展しているとし、関係を深めつつ、協力分野を広げ、実り豊かな成果を上げられるよう期待を示しました。（MOU）