王外相は「中国とシンガポールの関係は、将来に向かってリードする特徴と、豊かな戦略的意味を持つ。今年は、双方にとって重要なチャンスに恵まれた、全方位的協力パートナーシップの一年目である。目下、両国は3つの任務を抱えている。まずは両国政府間にとっての重要プロジェクトである重慶市を中心とした物流協力プロジェクトの実施。つぎに、両国の自由貿易区グレードアップの交渉の年内完成。そして『21世紀海上シルクロード』を共同で整え、金融の中心としてのシンガポールの役目を発揮させることである」と述べました。

　これに対し、ビビアン外相は「シンガポールと中国は地理的、歴史的、かつ人文的に特別な関係を持ち、古くからシルクロード沿線の国同士として友好を保っている。両国は、両国指導者の丁寧な指導のもとで全方位的な互恵協力を数10年間行っており、蘇州工業団地と天津生態城がその手本となった」と述べたうえで、長年続いてきたハイレベルの往来を保ち、「一帯一路（シルクロード経済帯と21世紀シルクロード）」の建設に積極的に参加し、自由貿易区のグレードアップの交渉を推し進めていくと表明しました。さらに「ASEANと中国による協力は、双方の見解の齟齬よりもはるかに重要で価値がある。シンガポールはこの中で協調性を発揮し、双方関係の持続的な発展を推し進め、それをより強固なものにしていく」と述べました。（MOU、謙）