中国財政部がこのほど発表したデータによりますと、2015年全国の公共財政予算の収入は2014年と比べて8.4％増加しました。11項目の政府基金を一般公共財政予算に振り替えたことを考慮して同一の基準で比較すると、5.8％の増加となり、1988年以降最大の減速となりました。

　財政部によりますと、財政予算の収入の増加率が減速した主な原因は、「経済成長率の失速を始め、普通貿易輸入額の大幅な減少、工業生産の落ち込み、企業収益の低下、減税及び費用削減などの影響を受けたためだ」としています。

　一方、支出の面で、国民生活にかかわる支出の多くは2桁の成長を実現しました。例えば、医療衛生と計画出産への支出が17.1％、社会保障と就業への支出が16.9％増加しました。ほかには教育支出が8.4％増加しています。

　楼継偉財政相は、「2016年は段階的に赤字の比率を向上し、赤字の規模を拡大させることや、減税及び費用削減の政策をさらに進めること、財政資金の統括と現在ある資金の活性化に力を入れて最も有効的に活用すること、支出構造を最適化させ、公費利用の接待や車の公務使用、公務外遊費用などの一般支出を削減し、国民生活への支出を適切に手配することという4つの面から積極的な財政政策を実施していく」と述べました。（玉華、星）