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無形文化遺産の北京の伝統工芸――突き燕凧について交流する「走近"京味儿"非遺文化(北京の無形文化遺産を知ろう)」サロンが中華網の主催で25日、北京の全国農業展覧館で開催されました。このイベントでは、北京伝統凧の研究・制作家孫賀さんが突き燕凧の歴史、魅力や制作方法などについて紹介し、中国凧に興味を持つガーナの留学生フィリップさんと両国の凧の違いについて交流しました。
孫賀さんが突き燕凧について説明
孫さんは「中国の凧の4大産地は北京、天津、南通と濰坊だ。中でも北京の突き燕凧は宮廷用が民間へ伝わり200年以上の歴史を持っている。主な制作方法は『扎、糊、絵、放(突く、貼る、描く、放つ)』だが、風の状況や使う人の要求などにより、デザイン、材料と大きさなどが異なってくる。良い凧の基準は『中、正、平、直』、つまり左右の形と絵柄が対称で、筋が平らで真っ直ぐになっているということで、人の生き方にも通じる」と説明しました。
孫さんはまた、「今では伝統工芸品として大切にされている凧は、かつて玩具として扱われていたほか、警鳴としての役割も果たしていた。笛が付けられた類の凧があり、風速10メートルを越えた時は、500メートル先からでも笛の鳴る音が聞こえ、漁民達はこれを参考に海に出るかを判断していた」と紹介し、「今では北京の永定門近くと通州で空を舞う突き燕凧を見ることができる。この凧を作る職人は激減しているが、このようなイベントを通して、1人でも多くの人に突き燕凧に興味を持ってもらえるよう頑張っていきたい」と話しました。
今回のサロンは今月27日まで続く中国国際文化芸術博覧会の一環として行われたもので、主催の中華網はこのほかにも展示ブースを出展し、書、水墨画や伝統絵画など、多くの作品を展示しています。(写真・文字 張怡康)
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