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王毅外相、ASEAN外相会議で南海問題を語る

2015-08-07 15:19:42     cri    

 マレーシアのクアラルンプールで行われた東南アジア諸国連合(ASEAN)の一連の外相会議で6日、フィリピンの外相は、中国の南海政策を非難し、中国に対する南海仲裁案を主張しました。日本の外相はフィリピンに対する支持を表し、「すべての人工的な島嶼は合法的な権益を持たない」と強調しました。これをうけて、中国の王毅外相は、その場で中国の立場を全面的に述べ、フィリピンと日本の事実に合わない話に強く反発しました。

 この中で、王毅外相は「各方面の理解と支持を得るため、中国は真実を明らかにし、道理をはっきりにさせる必要がある」と指摘し、南海問題について次のように述べました。

 「まず、南海の情勢は総体的に安定しており、重大な衝突が生じる可能性は存在しない。中国は、南海での航行自由問題も懸念している。南海での航行自由は、中国にとって、同じく非常に重要である。中国側は、各国が国際法にのっとって、南海において航行と上空飛行の自由があることを一貫して主張している。中国は各国と共に、この自由を守っていきたい」と述べました。

 「南沙諸島についての争いは、古くからの問題である。南海諸島は中国の領土であり、南海諸島を発見、命名してから2千年以上経っている。70年前、中国は『カイロ宣言』や『ボツダム宣言』によって、日本に不法に占領された中国の南沙諸島と西沙諸島を奪還して主権を回復した。この歴史の事実は諸国の歴史の記録に記されているはずだ。1970年代に入って、南海の下に石油があると報じられると、いくつかの国がこれらの島嶼を相次いで占領した。これにより、中国の合法的な権益が損なわれた。国際法にのっとって、中国は自らの主権や権益を守る権利があり、中国の合法的な利益を侵害する不法行為を止めていく権利がある」。

 「フィリピンの代表は、南海問題に触れたが、真実を語っていなかった。黄岩島や南沙の関係島嶼がフィリピンに属していると主張していたが、これは事実に合わないものだ。フィリピンの領土範囲を明確にした、1898年の『パリ条約』や、1900年の『ワシントン条約』、1930年の『英米条約』によって、フィリピンの領土の西端は東経118度と明確に定められており、黄岩島と南沙諸島はこの外にある。フィリピン独立後、その国内法や締結した関係条約はいずれも、この3つの法律の効力を認め、フィリピンの領土の西端を東経118度と確認した。しかし、1970年代以降、フィリピンは4回の軍事行動によって、中国の南沙諸島の8つの島嶼を不法に占領した。これが中国とフィリピンの領土紛争の始まりだ」。

 「もう1つの例を挙げる。1999年、フィリピンは1隻の古い軍艦を中国の南沙諸島の一部である仁愛礁に不法に放置した。中国側が交渉した後、『部品がないので、移動させることはできない』という口実を付け、そのまま放置していた。その後、『フィリピンは、「南海各側行動宣言」に違反する最初の国にならない』と表明したのに、15年経っても、約束を守らないどころか、セメントなどの建築材料をこの軍艦に運んで、補強工事をすると公表した。3月14日、フィリピン外務省は『仁愛礁』の占領が当初の目的だと表明した。これは15年来の自らのうそを暴露したことになる」。

 「日本の代表は、南海問題に触れ、すべての人工島嶼は合法的な権利を持たないと主張した。われわれは、日本はどんなことをしてきたのか、先ず検証しよう。ここ数年来、日本は100億円を費やし、鉄筋やコンクリートなどで、小さい『沖ノ島』を人工島に作り上げ、国連に200海里の専属経済区域を要求した。日本は他国を論評する前に、まず自分の言動をよく考えるべきだ。中国は日本と違って、南海での権利主張は昔からのもので、海を埋めたて島を作る必要はない」。

 「中国は南海問題の被害者であり、南海の平和と安定を維持するために自制してきた。中国は、歴史の事実を尊重する上で、『国連海洋法条約』を含む各国際法によって、話し合いで平和的に争議を解決することを主張している。今後、この立場も変わることはない」。

 「つづいて、関係国が関心を寄せている南海の埋め立て問題について説明する。中国は、最近、はじめて南沙諸島の一部の島嶼で建設を開始した。これは島嶼に駐屯する人々の生活条件を改善するためで、厳格的な環境保護の要求に符合している。6月末、砂の充填工事が完了したことを明らかにした。続いて総合的な燈台や海上緊急救助施設、気象観察ステーション、海洋科学研究センター、医療施設など公益目的の建設を行う予定だ。関係施設完成後、この地域の各国がこれらの施設を利用できるよう開放するつもりだ」。

 「フィリピンは、今回の一連の会議で2回も南海仲裁案を持ち出した。事実でこれに答えたい。『当事国が直接に交渉して争議を解決することを、国連憲章は提唱している。これも『南海各側行動宣言』で明確に定められたものだ。中国はフィリピンとの対話をずっと提案してきたが、フィリピンはこれを断固として拒絶した。これは正常なことではない。中国政府は2006年に『国連海洋法条約』第298条の規定に従い、除外声明を提出して、海洋境界線の策定、歴史的所有権などについての争議を、仲裁を含む強制的解決プロセスから除外することを主張した。これは中国が『条約』締約国として国際法が与えた権利を行使する正当な行為である。こういう状況の下で、フィリピンは対話を拒否し、仲裁を求める行動は、中国に対抗するものとしか受け取れない。この事実をフィリピン国民に知ってもらいたい。現在も中国側は対話を望んでいる。双方がよく話し合えば、問題解決の方法はきっと見つかると信じている』。(藍 keiko)

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