北京
PM2.577
23/19
こんにちは、日本人スタッフの森です。前回の397号で予告した通り、新規開業した「北京大興国際空港」に達するもうひとつの鉄道路線である高速鉄道に体験乗車しました。
出発地の北京西駅では、普通の列車旅とは違った点が見られました。
まずは購入した切符が、横長の普通タイプでなく電子チケット状の薄い紙になっています。そして乗車手続きですが、
構内への入場に専用ルートが設けられ、また改札には顔認証システムが導入されています。ただしこのシステムは、中国の身分証所有者が対象です。
列車は固定8両編成で、もちろん新車です。
車内の様子は以下覧の通りです。
空港専用線と同じく両側2人掛け・コンセントつきで集団見合い式ですが、リクライニング機能を備えており、シートは新幹線仕様で豪華です。また荷物置き場は客室内だけでなくデッキにもあります。
そして先頭車両はグリーン席です。
最高速度は最高160kmのシャトル路線よりずっと速くなっています。
この路線は空港専用線ではなく、2枚目の画像にある通り「京雄城際」といい、首都のサテライト機能として開発されている河北省南部・雄安に達するもので、今回は空港オープンにあわせて北京―空港間が先行開通しました。
ただしこの路線、前半は既存の在来線区間を走るためスピードが出せず、また距離も多少長いので、空港までの所要時間はシャトル路線より10分ほど長い30分となっています。開通間もないので、利用者はご覧の通りさほど多くありません。
このあと、前回同様に空港内を少しだけ見て回りました。
オープンから約1ヵ月が過ぎ、この間に国際線も運航開始しています。
今回乗った路線は、本数が1時間に1本程度しかないこと、共通カードが使えず身分証提示などの乗車手続きが必要なこと、さらに所要時間が長いことから、アクセス線としては前号のシャトル線に軍配が上がります。ただし運賃はこちらの方が5元安く、かなり「乗り得」です。空港から先まで全通したらもう一度体験したいと思います。(森 雅継)