ハイブリッド小麦が中国の海外進出における新たな代名詞に

2018-08-29 09:35  CRI

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 パキスタンのとある村の農家は、中国のハイブリッド小麦を試験的に栽培している。彼は、「以前は地元の品種の小麦を植えていたが、昨年に中国のハイブリッド小麦を栽培すると、生産量と収入が以前の倍以上になり、子供たちを学校で学ばせることができるようになった。親戚友人にもハイブリッド小麦を薦めるつもりだ」と話した。科技日報が伝えた。

 中国中化集団有限公司傘下の中国種子集団有限公司は近年、北京市農林科学院と協力し、パキスタンやバングラデシュ、ウズベキスタンなどの国でハイブリッド小麦の普及を促進している。現地の農家から好評を得ており、中国現代農業ハイテク成果の「海外進出」の優れた一例となった。

 ◆「一帯一路」沿線諸国に進出

 小麦は「一帯一路」(the Belt and Road)諸国の最も中心的な穀物の一つで、沿線諸国の小麦の栽培面積は中国の約3.2倍にあたる7300万ヘクタール以上にのぼる。しかし一部の国の単位あたり生産量は、世界平均水準に達していない。

 中国種子集団有限公司と北京市農林科学院は2011年に、中種ハイブリッド小麦種業(北京)有限公司を共同設立し、ハイブリッド小麦の産業化に成功した。

 中種ハイブリッド小麦公司の陳兆波総経理によると、同社は現在までにハイブリッド小麦8品種の普及を促進している。2種ハイブリッド小麦が大面積応用段階に入ったことで、中国は世界2種ハイブリッド研究開発の中心になり、国際ハイブリッド小麦分野におけるトップの位置を占めるようになっている。

 中種ハイブリッド小麦公司の科学研究事業担当の陳勝全氏は、「従来の品種と比べ、ハイブリッド小麦は生産量が多く、安定しており、耐性が強く、種の使用量が少ないといった特徴があり、栽培可能なエリアが非常に広範となっている。これは生産量の少ない耕作地において、豊かになるための理想的なサポートであると言え、北緯25度のパキスタンのカラチから北緯40度の中国の北京まで、栽培可能なエリアの幅は2000キロにのぼる」と説明した。

 ◆科学技術により現地で普及を促進

 小麦はパキスタン最大の食糧作物だが、単位あたりの生産量が少ない。そこで中国とパキスタンの両政府は、ハイブリッド小麦を政府間科学技術協力協定内に組み込んでいる。

 中種ハイブリッド小麦公司と北京ハイブリッド小麦工学技術研究センターは2012年より、パキスタンの企業や農業大学と協力し、パキスタンで2種ハイブリッド小麦の共同試験・試験栽培を展開している。

 中国側が専門技術者をパキスタンに派遣し、マンツーマンで指導し、企業と共に取り組み、農家にPRしている。一部の統計データによると、中国側は延べ150人近くを20都市以上に派遣しており、彼らの移動距離は1万キロ以上に達している。

 国際種子産業の協力の実情を見据え、中国は産業化重要技術の革新で一連の取り組みを行った。

 陳氏は、「例えば機械化種子加工技術の改善などにより、ハイブリッド小麦の種子生産コストを引き下げた。ハイブリッド小麦の種子収穫期の調節、開花期の結実の調節において進展を実現した。これらの技術革新はハイブリッド小麦のパキスタンにおける大規模応用において技術サポートを提供している」と述べた。

 120種以上の品種を掛け合わせ、230ヶ所以上の栽培エリアにおける試験と試験栽培により、中国の2種ハイブリッド小麦が大きな成果を手にし、パキスタン現地の品種より生産量が平均24.4%増加した。2017−18年度にはさらに喜ばしい試験データが得られた。上述した農業大学の関係者によると、パキスタン北方の小麦生産エリアでは生産量が50.1%増加した。上述したパキスタン企業が提供する中部の小麦生産エリアのデータによると、その生産量は45%以上も増加した。

 中化集団農業事業部副総裁、中国種子集団有限公司総経理の宋維波氏によると、中化集団は2015年よりバングラデシュでハイブリッド稲技術の普及促進と市場開拓を展開している。中国とバングラデシュの両政府は2016年10月に、戦略的協力パートナー関係を正式に結んだ。

 宋氏は、「中化集団は将来的に、中央アジアと南アジアのシルクロード沿線諸国での応用に適した高生産量・高品質・高耐性小麦の新品種を開発する。南アジア、東南アジア、アフリカ、欧州でハイブリッド小麦新品種開発・モデル基地を建設し、アジア・アフリカ・欧州ハイブリッド小麦模範応用ネットワークを構築する。同時にハイブリッド小麦科学技術協力の『運命共同体』と、産業開発の『責任共同体』を構築する」と話した。人民網日本語版」より

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马玥