その後、アビボさん夫妻はまた孤児を7人引き取って世話をしました。自分たちの子供を含めて19人の大家族を養いました。子供たちみんなに幸せな暮らしを送らせるようと、アビボさんは辛苦を嘗め尽くしました。夫妻に育てられたホイ族の娘・王淑珍さんは「こんなに多くの子供の世話をするため、母は食品工場の仕事をやめざる得なかった。毎日、大勢の家族の食事の支度をしたり、衣類を洗濯したりして、とても苦労した。また子供に栄養をとらせるため、母は一生懸命アルバイトまでした」と述べました。
今、アビボさん夫妻の暮らしは豊かになり、元の小さな家も明るくて広々とした部屋に改築されました。夫妻はいつも葡萄棚の下に座って熱いお茶を飲みながら昔を思い起こします。そして子供たちが帰宅すると、部屋の中はにぎやかな談笑につつまれます。母親のアニバさんにとって最も楽しいことは子供たちに囲まれて、古いカザフ族民謡を一緒に歌うことです。
「私は遠い彼方にいるお母さんを恋しく思う。地の果てに行っても、お母さんを忘れない。お母さんがいる人は何時までも老けて見えない。やさしいお母さん、私があなたが恋しい。」
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