昔、薪などを使いご飯を炊くと、焦げた部分がよく出来ました。そのおこげのことを中国で鍋巴といいます。鍋巴を使った量もたくさんあります。鍋巴を干して油揚げしてから、あんかけの具を掛けて料理にするのが一般的です。
鍋巴の巴の意味について、色々な説明がつきますが。ここでは薄くて平らな物をさすと思います。同じような使い方で、泥巴(どこかについた乾いた泥)のような言葉があります。鍋について乾いたことから鍋巴となるでしょう。
【おこげの作り方】
1水分を多く含んだやわらかく炊いたご飯を用意します。
2乾いた鍋にご飯をいれ、ヘラや手で平らにして広げていきます。ご飯がよくくっつくように押さえます。 火加減を弱火と中火の間ぐらいにして30分ほど焼いていきます。
3焼きあがったら、このまま乾燥した場所で乾かします。
【おこげの揚げ方】
おこげをあげる時は、少し煙が出るぐらいの高温の油を使います。一気に油に入れ、一気に油から取りだすのが大事。
1必要な量のおこげを用意し、小さなかけらを、入れてみて油の温度を見ます。入れた瞬間に泡がでて膨れる感じがちょうどいい程度。
2油の温度がよければ、用意したおこげを全部入れます。そうすると、入れたおこげはすぐに広がり、膨れます。
3少したったら、おこげを裏返しして、均等に揚げます。
4金色がついたら、油から一気に取り出し、お皿に盛りつけます。
【有名なおこげ料理?什錦鍋巴(五目おこげ)】
材料:エビ、イカ、ナマコ、セロリ、シイタケ、ニンジンなど。
調味料:酒、醤油、砂糖、化学調味料、胡椒など。
作り方:
1鍋に油を少し入れて、材料を葱や生姜と一緒にかるく炒めます。
2多めのスープと上記の調味料を入れて、中火で沸騰させます。沸騰したらいためた材料を入れて、少し煮ますが、味をみて、水溶き片栗粉でとろみをつけます。
3とろみをつけたら、皿に盛りつます。
4揚げあがったおこげに一気に上記の具をかけます。具を掛けた時に『ジュー』と音がすれば成功です。熱ければ熱い程美味しく音もよく出ます。
注意:最初に具を作ります。それから、おこげを揚げ、最後に具をお焦げの上に掛けるのが一番正しい順です。出来るだけ短い時間に仕上げたほうがいいと思います。
【有名なおこげ料理?蕃茄蝦仁鍋巴(杭州式あんかけおこげ)】
中国では「天下第一菜(天下第一料理)」といわれるほどの杭州名物料理です。トマトケチャップをベースに作った汁を揚げ餃子や揚げおこげにかける料理です。これは清代の乾隆皇帝の好物で、甘味が特長だということです。ご飯のおこげの代わりに揚げ餃子を使うことも多いです。
材料:おこげ、あるいは餃子の皮とひき肉、枝豆、エビなど。
調味料:酒、醤油、砂糖、化学調味料、塩、トマトケチャップなど。
1おこげの代わりに餃子を使う場合、味を入れた挽肉を餃子の皮で包んで、餃子を作ります。ます。
2中火の油の中に餃子を入れて、混ぜながらゆっくりと揚げていきます。
3黄金色がついたら、鍋から餃子を取り出し、油をよくきってから皿に盛りつけます。
4上記の調味料と多めのスープを鍋に入れ、タレを作ります。
5スープに蝦と枝豆などを入れて、水溶き片栗粉で固めます。
6最後に、出来るだけ熱いうちにタレを揚げ餃子(あるいはおこげ)に掛けてください。
注意:最初に具を作ります。それから、おこげを揚げ、最後に具をお焦げの上に掛けるのが一番正しい順です。出来るだけ短い時間に仕上げたほうがいいと思います。
|