第八章:教育と科学技術

■教育篇

>>[教育概況]

 世界最大規模の教育体系

 中国は人口大国で、教育を受ける対象者も非常に多い。中国は世界で最も規模の大きい教育体系を持ち、現在、各レベル、各種の学校において全日制の教育を受けている人口は2億人余りにもなっている。

 中国の教育は幼児教育、小学校、中学校、高等学校教育、大学教育などの段階から成っている。政府は小学校から中学校までの9年間を義務教育としている。義務教育の対象者は、学費を納める必要がなく、毎年数百元の教科書代と雑費を払うだけである。

 中国政府は義務教育の発展を非常に重視し、努力の結果、中国の義務教育の普及率は80%に満たなかった十数年前の状況から、現在90%余りまで発展してきた。中国政府はここ数年、農村地区の義務教育と大学教育の発展に重点を置き、すべての子供の通学を保障するとともに、できるだけ早く世界に誇る一流の大学を中国に設立することに力を入れている。

 中国の教育は政府が設置する公立学校での教育を主としている。ここ数年、民間経営の学校教育も発展してきたが、全体から見れば、教育の規模やレベルにおいて公立学校には、まだ及ばない。

 

>>[教育制度]

 幼児教育

 中国の幼児教育は0歳から6歳までの学齢前の子供への教育を指している。

 中国では、幼児教育は主に幼稚園、或いは小学校入学前の準備クラスで行われている。中国の教育部門は、異なる年齢層の子供の発育能力や、心理の特徴に基づいて、幼児教育綱要を設定した。各幼児教育機関は、幼児教育綱要に基づき、感覚や言葉、数字、生活習慣などを主に教育と育成を行う。

 一般の幼稚園は3歳から6歳までの子供を受け入れるが、いくつかの幼稚園では更に小さい子供も受け入れている。現在、中国では約15万の幼稚園がある。教育機構の教育を受けることができるのは、わずか3割余りの適齢児童だけで、その他の子供は年齢や経済条件などの原因により、家庭において保護者が世話をしている。

 幼稚園は公立と私立の2種類がある。ほとんどの公立の幼稚園は歴史があり、豊富な経験と充実したカリキュラムを持っており、費用も安い。一方、私立幼稚園は費用が高いが、それぞれの特徴があり、市場の需要によって、教育の内容や、その方法など、時に応じた調整を行うことができる。市場経済の発展に伴い、私立幼稚園はますます多くなり、現在、全体の約3割を占めている。

 小学校教育

 小学校教育は6歳から始まる。中国の義務教育法の規定によって、国家が適齢児童に義務教育を行い、学費は無償で、一部の教科書代と雑費を払うのみで、年間約数百元である。

 小学校教育の期間は6年間で、主な教科課程は、国語、数学、科学、外国語、道徳、音楽、体育などである。最新の統計によると、小学校の数は40万校余り、在校生は1億2000万人で、同年齢層の子供の小学校の入学率は98%以上に達している。

 義務教育の段階であることから、ほとんどが公立で、児童は住んでいる地域の小学校に入学する。中国の教育部門は、施設の整っていない学校の教学条件を改善し、児童たちがより公平な義務教育を受けることができるようにしている。また、人口が分散している農村地区では集中教育が行われ、子供たちは施設や設備の良い中心学校に集まって、寄宿生活をしながら勉強をする。

 中学校教育

 中学校教育も義務教育であり、学費は無償で、一部の教科書代と雑費を徴収し、年間約数百元である。

 中学校教育の期間は3年間で、主な教科課程には、国語、数学、外国語、化学、物理、思想道徳、情報などの科目がある。最新の統計によると、中学校の数は6万校で、在校生は6000万人で、同年齢層の子供の中学校の入学率は90%以上に達している。中国の中学校は大多数が公立である。

 義務教育の段階であることから、小学校から中学校に進学する時、入学試験は行われない。中国の教育部門は、生徒が通った小学校の位置と、個人の希望によって、進学する中学校を決める。農村地区では、集中教育が実施され、子供たちは施設や設備の良い中心学校に集まり、寄宿生活をしながら勉強をする。また、中国では各地の教育資源を共に享有するという目標から、教育情報化を推進しており、遠隔教育の発展に力を入れている。

 高校教育

 高校教育は中学校を卒業し、高校に入学した際の教育を指している。その中には、普通高校、職業高校、中等専門学校がある。高校教育は義務教育ではなく、学生は学費を払わねばならない。学費は各地の経済状況によって異なるが、現在は一般的に年間数千元となっている。

 高校教育はほとんどが3年制である。主なカリキュラムとして、国語、数学、外国語、物理、化学、生物、情報などの科目がある。ほとんどが公立であるが、高校教育は義務教育ではないため、ここ数年で私立高校も次々に出てきた。

 中学校から高校に進学する場合、入学試験を受ける必要があり、学校は学生の志望と成績によって入学者を選ぶ。入学試験は中国各地の教育部門によって、統一した問題を出すとともに合格点を決める。最新の統計によると、中国では高校が3万校余りあり、在校生は3000万人で、同年齢層人口の高校入学率は40%以上に達した。教育を希望する大勢の学生を満足させるため、中国の教育部門は高校教育の発展に力を入れている。

 高等教育

 中国の高等教育は大学専科、大学本科、大学院修士課程、大学院博士課程などに分けられている。高等学校は普通の高等学校や、高等職業学校、ラジオテレビ大学、成人高等学校など、いくつかの種類に分けられている。

 高等教育は100年余りの歴史がある。最新の統計によると、3000の大学があり、3分の2は公立、3分の1は私立である。在校生全体の数は2000万人にのぼり、同年齢層人口の大学への入学率は17%以上となっている。大学に入って勉強するには入学試験を受けなければならない。学校は学生の個人の志望と成績によって優秀な人材を選び、入学させる。入学試験は教育省と各省の教育部門によって、統一した問題が出され、成績の合格ラインを決める。

 高等教育は公立学校を主としており、著名な大学はすべて公立で、一般的に、公立の大学合格しなかった人や、或いは仕事をしながら勉強したい人は私立大学やラジオテレビ大学、成人大学に進学することを選ぶ。

 ここ数年、中国の教育部門は高等教育に力を入れており、公立大学の学生募集定員を大幅に拡大し、大学院の教育も非常に発展している。

 校外の教育

 学校での教育のほか、多くの学校外教育機構がある。教育を一貫して重視している中国人は、これらの機構を利用して、自己の知識を豊かにする願望を満たしている。

 中国の学校外の教育機構には、「少年宮」と呼ばれる青少年クラブや活動センター、学習塾、ネット配信学習などがある。中国の青少年は、これらの場で自分の興味とニーズに基づいて、音楽や踊り、絵画などを学び、学校の文化知識を補い、各種の科学技術や文芸娯楽活動に参加して、自分の才能を伸ばし、生活を豊かにする。

 

>>[試験制度]

 高校入試

 中国では高校の入学試験を「中考」と呼ぶ。中学校から高校への進学率は60%足らずで、高校から大学への進学率よりも低いことから、高校入試は最も難しい試験とされている。

 高校入試は中国各地の教育部門によって、統一した問題が出される。試験の主な科目には、国語、外国語、数学、物理、化学などがある。試験は一般的に毎年6月に行われる。

 学生は高校入試で好成績を取ると、いい高校に入学でき、更にいい大学に進学するチャンスが与えられ、最終的には明るい就職の見通しが保障される。高校入試の成績がよくなければ、高校に進学できず、低い文化水準の就職しかないという状況に直面する。そのため、多くの中国人にとって、高校入試は運命を決める試験とされている。

 大学の入学試験

 大学の入学試験は高校から大学に進学する際の試験を指している。試験は中国教育省が発表した試験綱要の下で、国家、或いは各省の教育部門によって統一的に試験問題が出される。毎年の6月7日から始まり、試験の期間は2日間または、3日間にわたる。

 現在、大学入学試験の内容は、「3+X」といわれるもので、 「3」とは国語、数学と外国語の3科目を指し、「X」とは全国や各省の試験で異なり、または選択的な科目を指している。ある地方では、文科の総合試験、或いは理科の総合試験がある。つまり、文科を申し込んだ学生は文科の総合試験に参加し、理科を申し込んだ学生は理科の総合試験を受けることを指す。また、ある地方では、ただ文科、或いは理科の総合試験を指すだけでなく、試験に参加する学生は申し込んだ専門と大学の要求によって、更に、物理や化学、生物、歴史などの科目の試験を選ぶことを指している。

 大学院入学試験

 大学院入学試験は、大学や研究機構が大学院生を募集するための試験である。修士課程と博士課程の二つの段階に分けられている。

 筆記試験と面接試験に分けられ、筆記試験の共通科目は中国教育省によって、統一した問題が出され、最低合格ラインが決められる。例えば、文科系を選んだ学生は政治と外国語の試験を、理科系を選んだ学生は政治、外国語と数学の試験を受けなければならない。専門科目の試験は、各大学や研究機構によって内容と最低合格ラインが決められる。筆記試験をパスした後、面接試験を受けなければならない。大学や研究機構は学生の筆記試験と面接の成績で、優秀な学生を選ぶ。

 博士課程の試験は、主に学生を募集する大学や研究機関によって独自に行われる。試験を受ける人は、修士の学位があり、元の専門学科のコースに進む場合、外国語と、2、3の専門科目の筆記試験、面接を受けるのみである。元の専門ではない学科の博士課程に進む場合、或は修士に相当する学歴で博士課程の試験を受ける場合は、5、6科目の筆記試験と面接を受ける必要がある。

 ここ数年、大学卒業生の就職難が生じていることから、中国では大学院の試験を受ける学生も急速に増え、合格が難しくなった。このほか、教育制度の改革に伴い、大学院生を受け入れる大学や研究機構の入学試験での自主権も次第に大きくなっている。

 資格証書試験

 学歴教育の試験のほかに、中国では各種類の資格証書を得るために行う試験も多い。これらの試験は、就業の選択技を増やすためにあり、就業能力や自己の技能を証明する試験である。

 現在、参加者の多い資格試験は主に、外国語レベル試験や、コンピューターレベル試験、音楽、踊りの等級試験、法律、会計などの各種就業レベル試験などがある。このほか、中国の経済発展の国際化に伴い、一部の国際的な職業資格やレベル試験も広がっている。

 資格証書試験のほとんどは多くの級別に分けられ、さまざまな獲得レベルを示している。多くの資格証書試験は1回で済むわけではなく、引き続き更に高いレベルの試験に挑戦するため、絶えず勉強し、レベルを向上する必要がある。

 

>>[中国有名な大学]

 中国における高等教育機関の概況

 ここ数年、中国は国立大学における新入生の募集規模を大幅に拡大したため、在学生数が1998年に比べ数倍増え、2000万人となり、高等教育機関への入学率も10%弱から17%に増加した。

 現在、大学は3000校余りあり、そのうち1300校が全日制の公立大学、1200校余りが民営の大学、残りのほとんどが成人大学である。大学によって、専科(3年制)、本科(4年制)、大学院修士課程、博士課程などに分かれている。

 基本的に単位制を採用しているが、専科3年間、本科4年間、大学院の修士課程2年、博士課程3年の在学期間が必要とされている。大学は主に公立大学で、研究開発性の高い総合大学が公立大学に集中している。ここ数年、民営の大学が急速な発展を見せ、規模もどんどん広がってきたが、学科の設置や学術レベルなどは名高い国立大学との格差が依然として大きい。

 北京大学

 1898年創立の北京大学は文系、理系共に教育と研究開発の水準が高く、全国で最も有名な国立の総合大学(中国教育省直属大学)であり、中国で最も歴史の長い大学である。

 百年の歴史がある北京大学は、人文学部、社会科学学部、理学部、情報工学部、医学部の5学部が設置されており、その傘下に42の学院と学科、216の研究所(研究センター)、18の付属大学病院がある。北京大学の中国文学、欧米文学、歴史、物理と生物などの学科が中国で知られている。

 北京大学には、専科生と本科生が合わせて1万5000人余り、大学院修士課程と博士課程の学生が合わせて1万2000人が在籍している。海外からの留学生も多い。アジアの大学の中で最大規模の図書館を持ち、所蔵する書籍数は629万冊余にのぼる。北京大学の詳しい情報は、下記のURLにアクセスし、参考にしてください。http://www.pku.edu.cn/

 清華大学

 中国の首都、北京にある清華大学は研究開発型の国立の総合大学(中国教育省直属大学)で、理工科系が秀でた大学として中国で最も有名である。100年近い歴史を有する清華大学は現在、中国で最も重要なハイレベルの人材を育成する拠点の一つとなっている。

 理学院、建築学院、土木水利学院、機械工程学院、情報科学学院、人文社会科学学院、経済管理学院、法学院、美術学院、公共管理学院、応用技術学院という11の学院からなり、その下に44の学科が設けられている。建築、コンピューター、自動車、高エネルギー物理などの分野において中国で名高い存在である。ここ20年、清華大学は総合性の高い大学を目指し、管理学、中国文学、新聞学など社会科学に関わる学科を多く新設し、さらに医学院も準備中である。

 清華大学は現在、教職員の数が7100人、全日制の在学生は2万人以上で、そのうち、本科生が1万2000人ほど、大学院修士課程と博士課程の学生が1万人近く在籍している。また、海外からの留学生も多い。

 清華大学は学術水準や教育の質が高いことで有名であり、中国だけでなく世界にも知られている。清華大学の詳しい情報は、下記のURLにアクセスし、参考にしてください。http://www.tsinghua.edu.cn

 復旦大学

 中国で最大の商工業都市、上海市にある復旦大学は文系と理系に秀でた総合大学であり、中国で最も歴史の長い大学の一つである。

 現在、復旦大学には外国語学院、新聞学院、生命科学学院、上海医学院、ソフトウェア学院など15の全日制の学院があり、人文、社会、自然、技術、管理、医学科学など多くの学科を持つ72の学科と65の研究機構、91の学科を超えた研究センターがある。復旦大学は国際的影響のある学術センターの一つとなり、30近くの国や地域において、200校余りの大学や研究機構との協力、交流関係を結んでいる。

 復旦大学には現在、全日制の在学生が2万5000人余り、外国の留学生は1650人である。復旦大学の詳しい情報は、下記のURLにアクセスし、参考にしてください。http://www.fudan.edu.cn/

 北京師範大学

 1902年に創設された中国初の師範大学である北京師範大学は、中国で最も有名な師範大学で、教員を養成する重要な拠点となっている。

 北京師範大学には教育学院、教師研修学院、漢語文化学院、心理学院など15の学院があり、48余りの本科専攻学科が設置されている。北京師範大学は教育学、心理学、幼児教育において中国では名高い存在である。

 北京師範大学は教職員が約2500人、在学生が2万人余りで、そのうち、全日制の本科生が7000人余り、留学生は約1000人である。

 ここ数年、北京師範大学は師範系の学科を発展させると同時に、非師範系の教育も進めている。教育管理資源の優位性を生かし、多くの在職教員と幹部向けの研修を行っている。北京師範大学の詳しい情報は、下記のURLにアクセスし、参考にしてください。http://www.bnu.edu.cn/

 南京大学

 南京大学は中国東南部の江蘇省の省都、南京市にあり、理工系学問が秀でた大学で、中国名門校の中で「優秀な新しい学校」という存在である。

 文学院、理学院、地質学院、医学院など16の学院からなり、43の学科がある。教員の数は約2000人、在学生数は約3万1000人、そのうち、大学院の修士課程と博士課程の学生は約8500人である。

 南京大学は中国における国際間の学術交流活動が最も活発な大学の一つで、李政道教授(コロンビア大学教授、1957年ノーベル物理学賞受賞)、丁肇中教授(S.C.C.ティン、1976年ノーベル物理学賞受賞)、楊振寧教授(ニューヨーク大学教授、1957年ノーベル物理学賞受賞)、イリヤ・プリゴジン教授(Ilya Prigogine、1977年ノーベル化学賞受賞)、グラショー教授(Sheldon Lee Glashow、1979年ノーベル物理学賞受賞)、ムンデル教授(ROBERT.A.MUNDELL、ノーベル経済学賞受賞)ら数人のノーベル賞を受賞した学者は南京大学の名誉教授、または名誉博士号を授けられている。南京大学の詳しい情報は、下記のURLにアクセスし、参考にしてください。http://www.nju.edu.cn/

 中山大学

 中国南部の広東省の省都、広州市にある中山大学は文系、理系を主とする総合大学で、中国の民主革命のリーダーである孫文によって1924年に創立された。

 中山大学は人文科学学院、嶺南学院、数学と計算科学学院、中山医学院など19の学院からなり、79の本科生向けの専攻学科を設置している。中山大学は研究の水準が高く、設備が完備した実験室と科学研究拠点を有している。在学生数は4.1万人余り、そのうち本科生が1.7万人、大学院の修士課程と博士課程の学生がそれぞれ5440人と1970人。外国の留学生は450人である。嶺南学院の新しいキャンパスは風光明媚な所にあり、設備も先進的で、中国で最も恵まれた環境にあるキャンパスだといわれている。中山大学の図書館は中国東南部地区において所蔵する書籍数が最も多い図書館の一つでもある。中山大学の詳しい情報は、下記のURLにアクセスし、参考にしてください。http://www.zsu.edu.cn/

 武漢大学

 武漢大学は中国中部の湖北省の省都、武漢市にあり、中国において学科の設置が最も完備した研究型の総合大学の一つ。哲学、経済学、法学、教育学、文学、歴史学、理学、工学、農学、医学、管理学の11の学部からなり、本科生向けの専攻学科が105設置されている。学校の教職員は約5000人、在学する学生の数は4.5万人余り、そのうち、修士課程の学生が1.2万人余りである。ここ数年、武漢大学は海外から300人余りの学者や政界の要人を兼職教授、名誉教授、客席教授などとして招聘しており、60の国や地域にある200校余りの大学と協力交流関係を結んでいる。

 山の麓に位置する武漢大学は自然に恵まれ、そのキャンパスが中国で最も美しいとされている。武漢大学の詳しい情報は、下記のURLにアクセスし、参考にしてください。http://www.whu.edu.cn/

 浙江大学

 浙江大学は中国東南部の浙江省の省都、杭州市にあり、現在、中国で最も規模が大きく、学科の設置が最も完備した研究型の総合大学の一つで、国際的な影響力も強い大学である。

 哲学、経済学、法学、教育学、文学、歴史学、理学、工学、農学、医学、管理学の11の学科からなり、本科生向けの専攻が108ある。現在、学校の教職員は約8700人、全日制の在学生数は4万人余り、そのうち、修士課程と博士課程の学生がそれぞれ9700人余りと4200人余り、海外からの留学生は1000人余りである。

 経済学、法学、理学に秀でた浙江大学は6つのキャンパスにある図書館の総面積が5.9万平方メートルで、所蔵する書籍数も591万冊を超えており、中国で規模が最も大きく、所蔵量が最も多く、分類が最も完備している図書館の一つである。浙江大学の詳しい情報は、下記のURLにアクセスし、参考にしてください。http://www.zju.edu.cn/

 四川大学

 位于中国西南部四川省成都市的四川大学是目前中国西部地区学科覆盖面最广、办学规模最大的高校。目前,它的教学研究领域涵盖了人文科学、社会科学、自然科学、工程技术科学、医学等9个门类的主要领域。

 目前学校设30个学科型学院,118个本科专业。全校现有教职工11357人,在校本科以上全日制普通学生达4.39万人,其中全日制本科生3万多人,硕士和专业学位研究生1万多人,博士生2740人,外国留学生和港澳台学生653人。如果您想了解该校更多的情况,可以登录它们的网站:http://www.scu.edu.cn/

 上海交通大学

 1896年創立の上海交通大学は理系を基礎に、工学に重点を置いた名門校で、船舶と海洋工程、機械と動力工程、電子情報と電気工程など21の学院からなり、本科生向けの55の専攻学科が理学、工学、文学、管理学、農学、経済学、法学、教育学など、数多くの分野にわたっている。中でも、通信と電子システム、船舶と海洋工程、自動制御、複合材料、金属可塑性加工などの学科が特に優秀で、世界一流のレベルに達している。

 現在、全日制の本科生が1.4万人余り、大学院の修士課程と博士課程の学生が合わせて7000人余り、海外からの留学生が1600人余り在籍している。上海交通大学を卒業した学生は10万人を超えたが、卒業生の中から政治家、社会活動家、実業家、科学研究者、教授、工程技術専門家などを輩出している。上海交通大学の詳しい情報は、下記のURLにアクセスし、参考にしてください。

 http://www.sjtu.edu.cn/

 

>>[中国で留学]

 中国における高等教育機関の概況

 ここ数年、中国は国立大学における新入生の募集規模を大幅に拡大したため、在学生数が1998年に比べ数倍増え、2000万人となり、高等教育機関への入学率も10%弱から17%増加した。

 現在、中国には大学が約3000校あり、そのうち、1300校が全日制の公立大学で、1200校余りが民営の大学で、残りのほとんどは成人大学である。大学によって専科(3年制)、本科(4年制)、大学院修士課程、博士課程などに分かれている。

 中国の大学は基本的に単位制を採用しているが、専科3年間、本科4年間、大学院の修士課程2年、博士課程3年の在学期間が必要とされている。主に公立大学であり、研究開発性の高い総合大学が公立大学に集中している。ここ数年、民営の大学が急速な発展を見せ、規模も拡大してきたが、学科の設置や学術レベルなどは名高い国立大学との格差が依然として大きい。

 中国語を習う

 留学生のほとんどは中国語を勉強するため中国を訪れる。現在、中国に滞在している留学生のうち、6割以上が中国語の勉強をしている。中国での中国語を学ぶ制度は非常に柔軟性のあるもので、数週間、数ヶ月の短期コースもあれば、4年間の本科生コースもある。留学生の語学力のばらつきを考慮して、様々な教科書を作っており、学生の語学力に応じて英語と中国語を使ったバリンガルで講義する場合もある。

 中国で中国語を学ぶ場合、多くは大学においてである。現在、中国の300校余りの大学で中国語の研修コースを開設しており、留学生は自己の状況によって大学を選び、その大学と直接に連絡を取れば応募できる。

 中国では1992年から中国語のTOFELと言われる「HSK」(中国語能力認定試験)が実施され、1級から8級までのランクを付けて中国語学力を認定する。現在、このHSKは中国だけでなく、世界28の国や地域で、数十ヶ所の試験所が設けられ、海外でも試験を受けることができる。

 中国の大学生になるには

 中国の大学に入るには、相応の学歴と一定の中国語学力が必要で、大学によっては入学試験を受けなければならない場合もある。留学生はインターネットを利用して大学のホームページに登録して、入学申請をする。入学を許可された後、関連の入国手続きは簡単に行える。現在、中国では300校以上の大学が留学生を募集する資格を持っている。

 学校や専攻学科によって多少違いはあるが、総じて言えば中国の大学の学費は安い。現在、おおよそ年間2万元(約32万円)である。

 中国は留学生が中国で高等教育を受けることを重要視しており、これが世界における中国の教育のイメージアップにつながり、世界一流の大学づくりを目指す道の一つだと考えている。中国は留学生のため、教育環境と関連の手続きを改善させ、より多くの留学生、特に中国で修士課程の授業を受けようとする留学生の誘致に力を入れている。

 

■科技篇

>>[中国科学技術概況]

 中国科学技術概況

 ここ数年、中国政府は「科学教育によって国を振興する」という戦略を実行し、科学技術の発展を非常に重視し、科学研究と技術開発に対する投入を強化している。2003年、中国の全社会において、科学研究と技術開発で使われる経費は1500億元を超え、GDP国内総生産の1.35%を占めている。

 中国政府の科学技術の仕事は、国家的な科学技術発展計画を通じて実行される。現在、中国の主な科学技術計画は基礎研究、ハイテクの研究と開発、農業分野、ハイテク産業の発展及び宇宙飛行技術、国防などの多岐にわたっている。このような計画は、中国科学技術省が組織した関連専門家チームによって研究、検討され、入札方式で科研機構を選び、落札した科研機構は相応する研究経費を穫得し、科研の開発を引き受ける。

 ここ数年の発展によって、中国は各分野にわたって科学研究と技術開発能力が比較的そろってきた。一部の基礎分野や、ごく少数のハイテク分野で、中国の研究成果は、すでに国際的な先進水準に達し、或は近づいている。中国の科学者が国際的刊行物の中で発表した論文は2003年、世界で5番目に多くなっており、特許の発明申請も増えている。これは中国の新機軸を打ち出す能力が絶えずアップしていることを表している。

 

>>[中国的国家级科技发展计划]

 中国国家レベル発展計画

 基礎研究の計画

 中国の基礎研究の面での国家計画は、国家重点基礎研究発展計画と呼ばれている。この計画は1997年3月から実施し始めたことから、"973"計画とも呼ばれている。

 計画の重点研究分野は主に農業、エネルギー、情報、資源環境、人口と健康、材料などの分野及び国民経済、社会発展、科学技術の発展の重大な科学問題にも及んでいる。この計画は多学科の総合的な研究を展開し、問題解決の理論的な根拠と科学的な基礎を提供する。

 ここ数年、中国政府はこの計画に数十億元を投入し、300余りのプロジェクトを立ち上げた。現在、一部のプロジェクトは既に成果を収めている。中国の科学者によるナノ科学技術や、遺伝子、脳の研究、古代生物などの分野で収めた研究成果が、世界に注目されている。例えば、中国科学者は稲の功能遺伝子のクローンに成功した。

 ハイテク技術の研究計画

 中国のハイテク技術の面での国家計画は、国家ハイテク技術研究発展計画と呼ばれている。この計画は、1986年3月から4人の中国の有名な科学者によって提案されたことから、"863"計画とも呼ばれている。

 計画は世界ハイテク技術の発展趨勢と中国の需要、能力から出発し、バイオテクノロジー、宇宙開発技術、情報技術、レーザー技術、オートマチック技術、エネルギー技術と新素材技術という7つの分野の15のテーマプロジェクトを研究と開発の重点にしている。

 計画の実施を通じ、中国はますます中国の国情にふさわしいハイテク技術研究開発戦略が仕上がり、その研究と開発の全体的な配置を完成して、次々とハイテク技術研究とハイテク技術製品の開発基地を設立し、相次いで国際レベルの成果を収め、大いに中国のハイテク技術研究開発レベルを向上させるとともに、中国の科学技術の実力を増強した。例えば、中国のPCメーカー、聯想(Legend)が研究開発した深騰6800スーパーコンピューターの計算能力は世界のトップ500で、5位にランクされている。

 農業科学技術計画

 中国の農業分野での科学技術計画は『星火計画』と言う。『星火計画』は1986年から実施されてきた。十数年後、中国の科学者たちは多くの農業科学技術を開発研究した。すなわち、先進技術を使う科学的な新型企業を作ったこと、次々と農業技術者、管理者、農民企業家を育成したことなどである。

 2003年、中国の科学者たちは、多くの農業科学技術を駆使して、300以上の農作物の新品種を作り出した。また、新しい灌漑の方法を提案して、30%の水資源を節約した。

 『星火計画』の実施は、農村の農業生産の専門化、規模化、現代化の発展を促した。農民の収入を増やし、農民に「化学技術は財産」という感覚を植えつけた。『星火計画』は多くの外国の友人たちによって「中国農民の収入改善計画」だと評価された。

 ハイテク技術成果の普及計画

 中国のハイテク技術成果の普及計画は『たいまつ計画』と言う。『たいまつ計画』は、中国ハイテク技術産業の指導計画で、1988年から実施された。

 主な発展分野は電子技術と情報、バイオテクノロジー、新素材、光機械電力の一体化、新エネルギー、高効率省エネルギー技術、環境保護などである。

 現在、中国には全国各地で国家レベルハイテク開発区が53カ所ある。1991年から、これら開発区の主要経済指標は平均40%のスピードで発展しており、これが中国のハイテクの発展を推進し、国民経済の構造の優良化の重要な力となっている。

 去年、ハイテク開発区(53カ所)の営業収入は2万億元を突破した。そのうち、北京の「中関村科学技術園」と、上海の科学技術ハイテク区の2カ所の営業収入はそれぞれ1500億元を超え、中国の「シリコンバレー」となった。また、ハイテク開発区は多くのハイテク企業を作った。たとえば、パソコン分野の「lenovo」、「方正」、「紫光」、通信分野の「華為」、「大唐」などはすべてハイテク開発区にある。

 中国の有人宇宙飛行

 中国の有人宇宙飛行計画は1992年から実施され、3つの段階からなっている。第1段階とは、中国の宇宙飛行士を宇宙に送ること、第2段階は、宇宙でのドッキング技術をマスターし、人間が管理する宇宙実験室を短期間で打ち上げること、第3段階は、人が長期間管理できる宇宙ステーションを作り、大規模な宇宙における科学実験と応用技術の問題を解決することである。

 1999年末、中国は初めての宇宙船の無人試験機「神舟1号」の打ち上げに成功し、その後3年余の間に、同じく有人宇宙船の無人実験機を3回打ち上げた。そして、2003年の10月15日、中国初の国産有人宇宙船「神舟5号」の打ち上げに成功した。楊利偉氏は中国宇宙飛行士の第一人者となった。こうして、中国は、ロシアとアメリカに次いで、有人宇宙飛行に成功した3番目の国となった。

 有人飛行の軌道船の打ち上げに使った「神舟5号」と「長征2号F」ロケットは、有人宇宙船の打ち上げのため製造されたもので、中でも「神舟5号」は飛行士が船内活動をする「軌道船」、打ち上げや帰還時に乗る「帰還船」と、動力部の「推進部」から構成され、世界では直径が最も長い宇宙船で、3人の宇宙飛行士を乗せることが出来る。宇宙船は地球観測や宇宙実験を行う場でもあり、宇宙飛行士が帰還船に乗って地球に戻った後、軌道船は引き続き宇宙空間に残り、半年以上も作業が続ける。「神舟5号」を打ち上げた「長征2号F」ロケットは中国では最も大きく、構造が最も複雑なロケットである。

 2005年には、宇宙船「神舟6号」を打ち上げ、2度目の有人宇宙飛行を成功させ、様々な科学実験を行った。

 中国の月探査計画

 中国の月探査計画は3つの段階から構成されている。第1段階は、月を回る探索人工衛星を打ち上げること、第2段階は、月探査機を月面に着陸させ、探査作業を行うこと、第3段階は、月面での探索と標本採集作業を終えた探査機を、無事地球に帰還させること。

 月周回プロジェクトは2004年1月からスタートし、2006末には月探索衛星「嫦娥1号」を打ち上げた。探索の重点は、月面の映像の撮影と分析のほか、月面の土壌の厚さを探査したうえで、利用可能の元素や物質の分布特徴を分析し、地球と月との間の宇宙環境を調べる。

 中国の宇宙事業の発展は40年余りの歴史があり、運搬ロケット、人工衛星、宇宙船を自力で研究、開発、製造する能力を持ち、2003年10月には有人宇宙飛行を立派に実現させた。しかし、月探査は多くの技術的難関があり、最大の課題は、宇宙船が40万キロ以上の距離を飛行しなければならないことだという。

 中国の月探査計画では2013年12月、月無人探査機「嫦娥3号」が月面着陸についに成功し、中国は世界で月面着陸を成功させた3カ国目の国となった。さらに、無人探査車「玉兎号」が月面での活動を開始した。

 

>>[中国の科学研究機構]

 中国の科学研究機構

 多くの国と同様に中国の科学研究機構には、独立した機構と、大学や企業に属する機構との、2種類がある。独立科学研究機構の研究資金は、ほぼ国から出される。現在、このような独立科学研究機構は2000以上があり、国家レベルのものは500ほどあり、大学や企業に属する機構はさらに多い。

 中国の科学研究機構は内容によって、基礎、応用、社会公益の3種類に分けられる。基礎類系の科学研究機構は、主に中国科学院と大学に属する研究所である。応用型科学研究機構は各産業部門にあって、今は大部分がハイテク企業に変わった。例えば、中国有色研究院、中国郵電研究院、中国建築設計研究院などである。社会公益に類する機構は、農業や気象分野などの基礎研究を行い、社会公益を導く機構である。中国農業科学院、中国林業科学院、中国気象科学研究院などである。

 中国科学院は中国で、最も著名で大きな科学研究機構である。1949年、北京で創立された。研究分野は、自然科学、ハイテク科学を含め、数理、化学、生物、地学、技術科学の5つの学部、各地の11の分院、84の研究所を持ち、2万人余りの研究員がいる。

 中国科学院は、多くの最も優秀な科学研究員を集めており、傘下の研究所は各分野の最高レベルを代表し、世界でも高い評判を得ている。

 

>>[海外との共同研究開発]

 海外との共同研究開発

 科学には国境はない。中国は自らの力で科学技術を発展させると同時に、海外の科学技術資源の利用も非常に重視している。このため、中国は幅広い国際的な科学技術の交流と協力を行い、国際的な科学技術活動に参加し、大勢の科学技術者を海外に派遣し、海外での研究活動に参加させるほか、中国の基礎研究計画やハイテク発展研究計画なども、すべて海外の科学研究機構に公開している。海外の科学研究機構と技術者が中国の科学研究活動に加盟することを歓迎するとともに、海外留学生がいろいろな形で、祖国の科学技術の発展に貢献することを奨励している。これまでも、すでに一部の海外の科学技術機構と個人が中国の科学研究活動に参画している。

 2003年、中国とEUは「ガリレオ計画」への参加に関する協定に調印し、この計画での衛星生産や打ち上げ、応用製品の開発、基準の制定など、すべての活動に参加することになった。また、中国は国際核融合計画や国際「人類肝臓蛋白質グループ計画」などに参加している。

 また、中国は関係国と協力し、いくつかの協力的な科学研究機構を設立した。例えば、中国・ドイツ通信ソフト技術研究所、中国・スペインインテリジェント交通センター、中国・イギリスインテリジェント交通センターなどである。このほか、中米マリラン科学技術開発ゾーンや中英科学技術開発ゾーンなど、海外に設立した協力的科学技術機構も擁している。