中日平和友好条約締結30周年を記念し、両国青少年の交流を促進するために実施された「中日青少年友好交流年」の日本側閉幕式が12日、東京で行われました。式には麻生太郎首相、福田康夫前首相、中国の崔天凱日本駐在大使らが出席しました。
「中日青少年友好交流年」は、去年の「中日文化スポーツ交流年」と中日国交正常化35周年記念イベントに続くもので、中日両国が国民の間の友情を深め、友好事業の後継者を育てるために行った大きなイベントです。閉幕式では、冒頭、麻生太郎首相が次のように挨拶しました。
「中国と聞けば中国の友人を思い浮かべる。そして日本と聞けば日本の友人のことを考える。そんな日中青年間の心と心の触れ合いこそが将来にわたり、日中関係を支える礎になると、私は信じている。日中両国の未来を担う皆さん、時代を創造するのはいつも皆さんのように若く無限の可能性を秘めた青年である。世界は絶えず皆さんのような青年の溢れんばかりの活力を期待している」
また、中国の崔天凱日本駐在大使は、温家宝首相による祝賀のメッセージを読み上げました。
「『青少年友好交流年』事業の成功は、中日友好の歴史で新たな一ページを刻み、両国の戦略的互恵関係の発展に積極的な影響を与えると思う。中日友好の基礎は民間にあり、その未来は青少年が担っていく。両国の青少年がお互いに学び合って交流し、中日友好を推進していくよう期待している」
去年の中国訪問で、中国の指導者と「中日青少年友好交流年」の活動に関する覚書に調印し、この事業の実施に大きな貢献をした福田康夫前首相も閉幕式に出席し、次のように述べました。
「中国の言葉に『十年樹木、百年樹人』というのがある。人を育てるのが百年間であれば、国と国の関係を育てるのも百年かかると、そのくらい大きな事業だと思っている。違う国の国民を理解すること、お互いを理解し合うということが大事なんだということを、ぜひ今回の交流において常に心の中に留めておいてもらいたい」
閉幕式では、日中青少年歌合戦も行われ、日本側が中国の歌を、中国側は日本の歌を歌い、会場が盛り上がりました。
「中日青少年友好交流年」の親善大使を務める中国女子飛び込み選手の郭晶晶さんも歌合戦に参加し、中日友好に対する思いをこう語りました。
「音楽もスポーツも国境のないものである。皆さんがこの歌合戦を通じて心の懸け橋をつくり、より良い明日を迎えるよう期待している」(翻訳:鵬、チェック:吉田)
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