中日平和友好条約締結30周年を祝うレセプションが24日北京で行われ、中国の胡錦涛国家主席と日本の麻生太郎首相が出席しました。両国の首脳は「中日平和友好条約」の原則と精神に基づいて、両国の平和共存、世々代々の友好、互恵共栄の目標実現する上でともに努力することで見解を一致させました。
24日午後、胡錦涛国家主席、麻生首相および中日各界の関係者が人民大会堂に集まり、「中日平和友好条約締結30周年」を祝いました。
席上、胡錦涛主席は、「30年前、とう小平氏や福田赳夫元首相ら両国の政治家が高い見地に立って戦略的な判断を下し、『中日平和友好条約』の締結を推し進めた。この条約は1972年に発表した『中日共同声明』についで、両国の国交正常化を実現させる上での一里塚となった」と述べました。
また、胡錦涛国家主席は「中日平和友好条約」の締結により、一衣帯水の両国が平和共存、世々代々の友好という方向へ法律上はじめて導かれ、「中日共同声明」の中で定めている重要な原則を確認し両国関係を推進することができた」と語ったあと、「この条約が締結されて30年、両国関係はいろいろな紆余曲折を経たが、平和、友好、協力が一貫して中日関係の主流であった。両国は多くの分野で友好協力を行い、多くの進展を遂げた」と強調しました。
両国の関係発展については、「中日共同宣言」、「戦略的互恵関係の推進に関する中日共同声明」、「中日平和友好条約」、「中日共同声明」という4つの政治文書が基礎となりました。現在、両国の経済貿易協力は多分野に拡大され、人的往来も以前より大幅に増えました。また、両国は国際間と地域間の実務面で密接な交流を保ち、アジアと世界の平和、安定、繁栄に貢献しています。
両国の今後の関係発展について、麻生首相は、「この心構えがあれば、困難があっても必ずや克服できる。『日中友好というお題目』のために、互いに遠慮するような関係ではなく、日中両国は切磋琢磨して協力していくことが真の戦略互恵関係だ」と述べました。
これに対して、胡錦涛国家主席は「中日友好が今のような局面を迎えられたのは、容易なことではない。今中日関係は新たな起点に立って新しい発展チャンスを迎えているところだ」と述べ、さらに、「両国関係の正しい発展方向をしっかりと把握し、政治信頼を増進しながら、互恵協力を深め、友好交流を拡大していきたい。中日の戦略互恵関係の持続的かつ健全な発展を推進するため、日本側とともに努力していきたい。今後も、『中日平和友好条約』の原則と精神に基づいて、自信を持って未来を切り開き、中日の平和共存と互恵共栄という目標を実現させるためともに努力する」と語りました。
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