中国全国震災救援総括表彰式が8日、北京で行われました。中国の胡錦涛国家主席は席上、「四川大地震と闘う中で、中国人民はあらゆる困難に屈服せず、中華民族の弛まぬ努力、団結、そして人間本位などの優れた品格を表現した」と述べました。
中国政府は8日午前、北京の人民大会堂で全国震災救援総括表彰式を開きました。胡錦涛国家主席、呉邦国委員長、温家宝首相などの党と国の指導者が出席しました。
胡錦涛主席は席上、「地震発生後、中国政府は国民を率いて、さまざまな困難を乗り越え、地震災害と闘っていた」と今回の救援活動について、「最も」という表現で感想を述べています。
「被災状況は使命であり、時間は命だ。私たちはわが国の歴史上、最も迅速な、最も広範な、最も強力な救援活動を行った。最大限に被災者の生命を守り、最大限に災害による損失を抑えた。私たちは、終始人の命を最優先することに徹しており、少しでも希望があれば、最大の努力を払った」と感想を述べました。
政府の迅速に対応するシステムと積極的かつ適切な措置によって、建物の下敷きになったおよそ8万4000人が救出され、430万あまりの負傷者が適時に手当てを受けることができました。
この大地震を前に、中国は国を挙げて立ち向かいました。多くの人々は自ら被災地に入りボランティア活動を始めました。36歳の成都市の住民、陳岩さんはその1人です。地震発生後、都江堰市に入った第一陣のボランティアの一人です。陳さんは丸5日間救助活動を行い、瓦礫の下から子供たち20人あまりを救い出しました。陳さんは「なぜボランティアに参加することにしたのか、なぜ命までかけて他人を救うのかと、聞かれたことがある。そのとき、私は、四川人だから、中国人だからと答えた。今、この場で言いたいのは、私は生きているのだ!祖国は母である、母親が災いに見舞われたとき、子供としてじっとしていられるだろうか」と語りました。
8日の表彰式で、陳岩さんを含む500人あまりに「全国震災救援模範賞」が、320の団体に「英雄団体賞」が授けられました。
胡錦涛国家主席は中国人民が地震救援活動で民族的な品格を表したと高く評価し、「大地震の災害に直面して、全国の人民は困難を共にし、心をひとつにして協力し合っていた。また、私たちを支援してくれた海外の人々と共に、しっかりした生命共同体を作り上げた」と語りました。
胡錦涛国家主席はまた、中国は今後とも改革開放政策の実施をいっそう推しすすめ、総合的な国力を増強させると共に、リスクの回避能力を高め、関係国際機構や各国政府との防災分野における協力体制を整備し、中国が国際防災分野で果たす役割を十分発揮していかなければならないと述べました。
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