四川省大地震で倒壊した家屋には、ローンの返済がまだ残っているものが少なくありません。被災地では今、住宅ローンの抵当としていた家屋が倒壊したり、ローンを組んだ本人が亡くなったりしていることが問題になっています。
被災地の住宅ローンに対してどのような長期的な措置が実施されるのかについては、現在中央銀行である中国人民銀行と中国銀行業監督管理委員会が検討を続けています。中国人民銀行の蘇寧副総裁は、「家屋も人もなくなったいまの状況は特別だ。多くの家屋は保険にも入っておらず、従来の民間の保険では対応しきれない。特別な事態では特別な対応の仕方を、銀行の利益と人民の利益、みんなに最善の解決方法を見つけたいと思う」との見解を示したと中国新聞網が伝えました。
被災地のひとつである四川省・広元市でテント生活を続ける陳麗艶さん一家は、地震で倒壊したマンションのローン5万元(約70万円)のうち、未返済のローンが2万元残っています。家を失くし、避難所でお年寄り2人と子供1人の面倒を見ながら、苦しい生活を強いられています。陳さんはこのような状況の中、ローンを帳消しにしてもらおうと、ローンの融資先である中国銀行に先月の25日に申し込みました。これは、中国銀行が地震後に受理した初の個人向けローンの地震被災状況登録票だと、上海証券報が伝えました。
現在、中国銀行・交通銀行・建設銀行などの国有銀行は、こうした事態を受けて、被災状況が深刻な顧客に対して、最長で6ヶ月間の猶予期間を設ける特別措置をとっています。この猶予期間内では、ローンの利子が免除される他、毎月所定の日までにローンの返済が出来なくても罰金を徴収しないことなどが約束されます。(整理・翻訳:huang xunxun)
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