パキスタンの首都イスラマバード近郊のラワルピンディで27日、パキスタンの野党「人民党」の総裁でもあるベナジル・ブット元首相が暗殺されました。
この日、来月の総選挙に向けた集会で演説を行ったブット元首相は、車に乗って会場から立ち去ろうとした際に狙撃されました。狙撃した男がその直後に自爆したため、周りにいたおよそ30人が死亡しました。ブット元首相は首と胸を撃たれ、ただちに病院に運ばれましたが、間もなく死亡しました。
これを受けてパキスタンのムシャラフ大統領は27日夜、国民向けのテレビ演説を行い、「3日間、喪に服する」と発表しました。ムシャラフ大統領は、イスラマバードの大統領府でソームロ選挙管理内閣首相や閣僚らが参加する緊急会合を開き、今後の対応について協議しています。また、治安当局は厳戒態勢をしいています。
なお、これに先立ってパキスタンの情報機関から、「国際テロ組織アルカイダや、タリバン、パキスタンの過激派組織が、ブット元首相を狙った自爆テロを企てている」との報告が出されていました。(翻訳:鵬)
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