「鋼城」(鋼鉄の街)と呼ばれる遼寧省鞍山市では遅れた生産設備や技術が淘汰され、省エネや汚染物質排出削減の取り組みが進められている。今年上半期には、国内総生産(GDP)1万元当たりのエネルギー消費量(単位GDP当たりエネルギー消費量)が5.2%低下した。
鞍山市は典型的な重化学工業都市。エネルギー消費の中心は工業にあり、工業が二酸化硫黄の90%を排出しており、工業は構造的に大きな省エネ・汚染物質排出削減の任務を負っている。市はエネルギー消費量と汚染物質排出量が少ない30の重点産業群??鋳鍛造、冶金・鉱山設備、工作機械、大型溶接鋼管、板材精密加工、鉄鋼構造など30の高付加価値・低エネルギー消費産業群を設定し、現在249件のプロジェクトを進めている。
また同市は遅れた生産能力や技術、エネルギー消費量の大きい設備などの制限・淘汰制度を実施している。一時的に閉鎖が難しい企業約90社に対しては、高めに設定した電力価格を適用するなどの措置を取って生産能力を制限し、製鋼、セメント、製紙などの小型企業170社を法律に基づいて閉鎖した。また法律執行(エンフォースメント)を強化し、約1千社を検査し、違法な汚染物質排出行為がみられた企業181社を処分した。
同市は環境評価を利用した産業のグレードアップを重視し、外資導入の門戸を狭くしている。現在同市内では外資導入プロジェクト約100件が進められており、こうしたプロジェクトの審査では市の環境保護部門が最も大きな決定権をもち、環境評価が基準に満たなければ否決票を投じることになっている。千山区だけでもこの1年で30件余りが基準に達しないとして否決された。(編集KS) 「人民網日本語版」
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