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セルビアとコソボの直接会談、進展なし
   2007-09-30 16:32:40    cri

 セルビアとコソボの代表団は28日、ニューヨークでコソボのこれからの地位について直接会談を行いましたが、なんの進展もありませんでした。

 コソボは、かつてセルビアの自治州でしたが、1999年6月から国連コソボ暫定統治機構が統治しています。セルビアが、コソボに対する主権を保ち続けていきたいと考えているのに対し、コソボの人口の90%を占めているアルバニア系住民は、完全な独立を希望しています。国連のアハティサーリコソボ問題特使は、今年3月、安保理にコソボ問題に関する意見を提出し、国際社会の監督のもとでのコソボの独立を主張しました。アメリカと多くのヨーロッパの国々がこの意見を支持していますが、セルビアとロシアが強く反対しています。コソボ問題国際連絡チームは7月に、アメリカ、EU、ロシアが中心になって新たな交渉を行うことを決めました。

 今月28日、セルビアとコソボの代表がユーヨークにあるEU事務所で会談を行いました。これは、7月以来双方が始めて直接行った会談です。会談で合意した『ニューヨーク宣言』では、10月14日にブリュッセルで再度直接会談を行い、この交渉プロセスが12月10日まで続くことを決めました。宣言は、また、いかなる暴力行為も交渉プロセスと地域の安定に損害を及ぼすことから、双方は激しい言動を抑制するよう求めています。

 会談の中では、セルビアとコソボの代表が、コソボ問題に対する各自の立場を述べました。セルビア側はコソボへ高度な自治を与えるとし、コソボは独立の国家としてセルビアと友好関係を保っていくと主張しました。

 会談後、セルビアのタディッチ大統領は、「双方は平和的な会談を行うことで同意した。この方法しか問題が解決できないからだ」と述べました。また、セルビアのコシュトニツァ首相は、「セルビアは、領土と国家主権以外の政治や、経済、生活などではコソボが自分で決めることが出来ると、コソボにとって最もいい条件を示した。会談では、修正案があるならば、歓迎すると述べたが、コソボからは反応がなかった」と述べました。

 一方、コソボのチェック首相は、「コソボはコソボの地位問題については交渉したくない。この問題はすべて終わっているからだ。今は、独立後のことだけを話したい」と語りました。チェック首相は、また、「安保理にこの問題を解決してほしい。どうしても無理な場合は、コソボが一方的に独立を宣言する。独立以外、いかなる解決案も受け入れるつもりはない。会談の中で、11月7日に行われる予定の議会と地方の選挙を妨害しないようにとセルビアに注意したが、向こうは何の返事もしてこなかった。」と語りました。

 会談後、仲介者であるアメリカのビツナー代表は、12月10月までに会談で成果を上げることができると信じていると述べました。また、EUのイッシンガー代表は、「当日の会談の様子から見れば、双方とも会談を続けていきたいようだ。やはり直接会談が適切な方法だと言える」と語りました。ロシアのハルセンコ代表は、「双方には、会談を続けていきたいという意欲があるという印象を受けた」と述べました。(翻訳:李軼豪)

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