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NY原油が初の80ドル台突破、その理由は?
   2007-09-14 15:42:55    cri

 国際市場の原油先物相場がこのほど、急速に上昇し、13日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の原油先物相場で軽質油の10月渡しの終値は、初めて80ドル台を突破しました。これについてアナリストは、アメリカの原油在庫量の減少やハリケーンの発生、それに原油の需給逼迫が主な理由だと見ています。

 ニューヨーク・マーカンタイル取引所の原油先物相場では13日、軽質油の10月渡しの終値が、0.18ドル上がって1バレルあたり80.09ドルと初めて80ドルの大台を突破し、前の日につけた79.91ドルの史上最高値を更新しました。

 原油価格の高騰は、ハリケーンの発生が最も直接的な理由だと見られています。13日、ハリケーン「ウンベルト」が石油関連施設が多く集まるアメリカのテキサス州に上陸し、一部の製油所が操業を停止したことから、石油などの供給が懸念されています。また、アメリカ国立ハリケーンセンターの観測では、西大西洋の熱帯低気圧が熱帯暴風雨またはハリケーンに強まり、アメリカの石油生産量の3割を占めるメキシコ湾岸を通過する恐れがあると見られるため、アメリカの石油の供給不安が高まっています。

 これ以外に、アメリカの原油やガソリンの在庫量が減少していることも、原油高騰を引き起こした要因の一つだといわれています。アメリカエネルギー省が12日に発表した、7日までの週間統計では、原油在庫量は710万バレル減り、減少幅は予想を大きく超えています。また、ガソリンの在庫量が減少し、製油所の稼働率も下がったため、供給不安が強まっています。

 実は、ハリケーンの発生と原油在庫の減少以外に、原油価格に影響する長期的な要素がいくつかあります。

 まず、国際原油市場の供給の不均衡が挙げられます。アメリカエネルギー省の統計では、今年、世界の原油消費量は、1日あたり8570万バレルと見られるものの、実際の生産量は8464万バレルにとどまっています。そのため、供給の不安定により原油価格の上昇が2008年まで続くと予想されています。専門家は、短期間では、世界の原油供給が消費の増加に追いつかないため、原油価格は上昇を続けるとみています。

 また、市場の投機活動も原油価格の上昇を促しています。これについて市場アナリストの間では、「投機資金が原油市場に流れ込んでいるためだ」との見方があります。

 そして、一部の産油国の政情不安も要素となっています。石油輸出国機構(OPEC)に加盟しているナイジェリアとイラクでは現在、政治情勢の不安によって石油の生産に悪影響を及ぼしています。

 さらに、まもなく北半球では冬の暖房油の需要期が来ることも要因の一つとされています。

 今後の原油相場の先行きについては現在、「原油の供給に影響する政治問題や事件などが発生した場合、原油価格はさらに上昇する可能性がある」との見方もあります。(翻訳:鵬)

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