中国の南京師範大学歴史学科の劉進宝教授はこのほど、「"敦煌は中国にあるが、敦煌学は日本にある"という説は、日本の学者によって唱えられたと中国では思われているが、実は、それは間違いだ」と指摘しました。
劉進宝教授はこのほど、中国の学術誌『歴史研究』で、この説についての研究結果を発表しました。その中で、「確かに、あの日本の学者は講演でこの説に触れたが、それは自分の説ではなく、当時の通訳が講演した本人がそれを述べたように誤って翻訳したものだ」と説明しました。
劉教授はその上で、「これは、歴史上の誤解といえるものだが、一方で、中国の敦煌学の発展を推進する役割を果たした」と述べました。
1981年、日本のある学者が、南開大学で敦煌学について講演を行い、「敦煌は中国にあるが、敦煌学は日本にある」という説に初めて触れました。これは当時、学界の激しい論争を引き起こしました。(翻訳:鵬)
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