日本の市民団体「中国人強制連行・西松建設裁判を支援する会」のメンバー数十人が28日、西松建設本社前に集まり、同社の社員と株主総会に参加する株主に抗議ビラを配り、第2次世界大戦中に中国人労働者を強制連行した史実を認め、元労働者とその遺族に謝罪し、賠償するよう同社に求めた。新華社のウエブサイト「新華網」が伝えた。
株主総会で同社は、「支援する会」が事前に提出した質問状について、すでに日本の最高裁は同社に賠償を命じた広島高裁の2審判決を破棄していること、同社は中国人強制連行という事実はなかったと認識していることを挙げ、この件で交渉に応じる必要はないとの考えを明らかにした。
最高裁は4月27日、中国人元労働者らが西松建設を相手取り起こした損害賠償訴訟で、西松組(当時)が中国人を強制連行して労働を強いた歴史的事実を認定し、「被害者救済の努力」を同社に求めたが、個人請求権はすでに放棄されていることを理由に、中国人元労働者らの訴えを退けた。
最高裁の判決後、「支援する会」は西松建設に対し、問題解決のための交渉を繰りかえし求めたが、同社は一貫して拒否。「最高裁判決は中国人元労働者の請求を完全に退けている」として、元労働者側と交渉する必要はないとの姿勢を取ってきた。
1944年、360人の中国人が西松組によって広島へ強制連行され、日本が敗戦するまで重労働に従事させられた。うち29人は虐待によって、あるいは中国への帰国船の中で死亡した。1998年になって、5人の元労働者と遺族が広島地裁で損害賠償訴訟を起こした。
「人民網日本語版」より
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