アメリカのブッシュ大統領は1日、今年10月にイラク駐留アメリカ軍の撤退を始め、来年3月末までに完了させる条項を盛り込んだ戦費法案に拒否権を行使しました。これはブッシュ氏の大統領就任以来2度目に拒否権行使です。
ブッシュ大統領はこの日ホワイトハウスでのテレビ演説で、「敵に撤収計画を知らせるのは意味がない。撤退期限の設定は失敗する日を決めることを意味しており、これは無責任だ」と戦費法案を批判しました。
ブッシュ大統領の拒否権行使のあと、アメリカ議会ではこの法案に対して3分の2以上の賛成がなければ、大統領の拒否権行使を否決することができず、与党である民主党が議会で多数を占めているため、この法案は事実上、廃案となります。
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