世界経済フォーラム第37回年次総会は24日スイスのダボスで開幕し、現在世界が直面している課題とその対策について検討します。
今回の会議で、世界経済フォーラムのシュワブ議長が司会を務め、スイスのカルミレイ大統領が開幕の挨拶を行いました。EU・欧州連合の輪番議長国であるドイツのメルケル首相は開幕式で談話を発表し、地球温暖化やWTO・世界貿易機関のドーハラウンド交渉プロセスなどの問題を重視し、解決策を見出すよう会議に参加した指導者らに呼び掛けました。
今回の会議は、現在の世界経済の全体的な特徴と先行きについて、「変化する力の均衡」というテーマに設定しています。今回の会議はまた、経済、政治、技術と社会それに企業の4つの議題を設けています。シュワブ議長は、現在、世界経済の各分野において、力の構造が変化しつつあり、これまでなかった事態が現れているとしています。最大の経済体としてのアメリカは、発展のバランスを失い、巨額な財政赤字を抱えており、その経済が引き続きせ成長を維持できるか、懸念されています。同時に、ユーロ高は、ユーロ圏の輸出を制限し、経済への影響も徐々に現れてきました。欧米の経済的な優位が弱まる傾向に対し、中国、インド、ブラジルなどの新興勢力及びアフリカの成長は、世界経済の注目点となっており、世界経済の構造に大きな変化が起きています。
会議開催期間中、200余りの討議が行われ、そのテーマは、政治、経済、社会分野のさまざまな課題に及んでいます。そのうち、経済のグローバル化、中東情勢、WTOドーハラウンド交渉及び地球温暖化の問題は、最も重要な議題です。中東地域の難局を打開するため、中東地域からの多くの国家元首と高官は、非公式会合を行う予定です。また、数十の討議では、地球温暖化の問題を巡って検討することになります。
今回の年次総会には、90カ国からの2400人の政財界の指導者が出席しました。その中には、24人の国家元首、80人あまりの閣僚級高官及び800社余りの大手企業の最高経営責任者と取締役が含まれています。また、世界ベスト100の大手企業のうち、70社が会議に代表を派遣しました。
中国は、1979年から世界経済フォーラムへの参加を始めました。1992年、国務院の李鵬元首相は会議の席上、『90年代の中国経済』という基調演説を行いました。その後、中国は、毎年、この会議にハイレベルの代表団を派遣しています。今年は、華建敏国務委員が率いる中国代表団が会議に出席しました。華建敏国務委員は26日午後、20分間の演説を行い、世界経済で中国が果たしている役割について、紹介する予定です。(翻訳:洋)
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