新学期が始まった。子どもたちは大喜びで学校に戻ったが、決して豊かでない家庭の保護者たちは喜んでもいられない。子どもの教育費を捻出するため、どれほど多くの親たちが自分の懐を寒くしているか知れない。「中国青年報」が報じた。
中国社会科学院の発表した「2006年度経済・社会白書」によると、学費の高さが人々の生活における新たな問題となっていることが明らかになった。零点調査公司が全国の都市・農村における4128人を対象に行った無作為調査によると、教育支出が世帯総所得の3分の1近くを占めていることがわかり、この事実をさらに裏づける形となった。2004年10月~2005年10月の1年間に、通園・通学する子どものいる世帯では、教育費は平均3522.1元に上り、年間総所得の30.2%を占めていた。
調査では、都市部よりも農村部の家庭で、教育費の負担が重みを増していることも明らかになった。農村家庭の教育支出は都市家庭の半分以下だが、世帯総所得に占める割合は、都市部を上回る32.6%に達している。過去2年間の調査と比較すると、農村家庭の子ども1人あたりの教育支出は、2年連続して年間20%以上の伸び幅を示している。
教育支出の急増は、多くの家庭が教育のために貧困になるという、最も直接的な結果をもたらした。国家統計局の発表した「2004年度国民経済・社会発展統計公報」によると、全国の農村部住民の1人あたり純収入は2004年、実質6.8%増という、1997年以来の大きな伸び幅を示した。しかし、農村家庭の教育支出は年20%以上の増加を示しており、教育支出は収入の伸びを数倍上回っている。
零点公司の「2005年度 中国住民生活質量指数研究報告」も、都市・農村の貧困層の40ー50%が「家が貧しいのは、学齢期の子どもがいるため」と考えていることを明らかにしている。(編集NA)
「人民網日本語版」2006年10月16日
|