日本の出版社が中国の中学(高校を含む)の歴史教科書を翻訳して出版することになりました。
30日開幕した北京国際図書博覧会の席上、株式会社明石書店と中国人民教育出版社が、版権利用取引に調印したもので、明石書店が中国の中学の教科書「歴史と社会」の日本語版を出版する予定です。
これについて、人民教育出版社の責任者は「『歴史と社会』は中国の歴史の発展過程を主要テーマとしつつ、内外の歴史を交えて編集されており、古代から近代に至るまでの中国および世界の歴史の発展過程における主要な史実と基本的経過を記載している。これは歴史と社会のカリキュラムを一体化するユニークな試みである」と語りました。
「歴史と社会」は、中国の主要な歴史観とカリキュラム改革の理念を表した中学(高校を含む)の実験教科書です。中国の歴史教科書で非常に重要な章・節として位置づけられている「挙国一致の抗日戦争」という項目では、日本軍国主義の侵略戦争での中国人民に対する犯罪行為がありのままに記されています。また、東史郎氏ら日本の正義派の人たちのこの戦争に対する認識も同時に記述されています。
明石書店の石井昭男社長は「この作品を翻訳・出版するのは、日本の若者に中国の教科書を紹介し、過去の歴史に対する理解を助けるためだ」と語りました。
明石書店は社会、教育、法律、歴史などの書籍を中心に取り扱っている出版社です。
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