現在、中国の数多くの企業では、能力の高い高級技術者が足りないという問題に直面しているため、企業の発展も制約されています。この問題は中国社会各界の関心事となっています。中国政府は、関連政策を取り、能力の高い高級技術者の育成に力を入れています。
北京第一作業台という企業は、デジタル作業台を生産する企業で、年間売上高は10億元の会社です。この企業の人事部の祝兵部長によりますと、この企業の職員は2千人いますが、専門的な高級技術者が不足している問題を抱えています。「わが社の発展にともない、専門の機械製造で、精密デジタル作業台を使える人材が非常に不足している。この問題は企業の将来の発展にマイナスの影響を与える」と述べました。
現在、中国では、数多くの企業は、北京第一作業台と同じような問題を抱えています。これらの企業は、経験の豊富な高級技術者を必要としています。関連統計によりますと、中国では、技術者のうち、20%だけが高級技術者の資格を持っています。この割合は先進国に比べて、非常に低いものです。国内の著名な経済学者は、この問題は中国の経済と社会の持続的な発展や産業構造転換のネックになっているとしています。
能力の高い高級技術者が足りない原因は次ぎの3点が挙げられます。まず、中国の専門学校教育が長い間に重視されておらず、この面への資金投入も非常に少ないこと。第2に、企業はこれまでに、技術の高い人材養成を軽視していた。技術者への訓練が少なく、これらの人のべレルが高められなかったこと。第3に、相応の奨励メカニズムと評価体制が形成されておらず、能力の高い技術者が十分に重視されず、その待遇も低いことです。
この現状に直面して、中国政府は、9つの措置を取り、能力の高い人材を養成する政策を打ち出しました。これらの措置には技術者の技能訓練、試験と評価、表彰と奨励、社会保障などの面が含まれています。中国政府は、社会各界を動員して、技術者を育成することを推し進めています。政府、企業や社会などの各ルートで、資金を集め、技術者を育成するメカニズムを作ろうとしています。また、中央政府は、技術者育成活動を経済と社会発展の計画に取り入れるよう地方政府に要求するとともに、企業や業界に対して、技術者を育成するルートを数多く切り開いて、企業の職員が職業技術育成活動への参加を奨励し、人材育成基盤を作るよう要求しました。
中国労働と社会保障省訓練就職局の張斌副局長は、「これらの措置を実行するため、次の2点を急がなければならない。まず、十分な人数の優秀な技術者を養成すること。次は、完備された職員育成システムをつくり、技術者の割合が企業の発展にふさわしい仕組を形成すべきだ」と強調しました。
張斌副局長は、また、「これらの措置を通して、能力の高い技術者の数が今後5年間で大幅に増え、2010年には、中国の技術者の中で、4分の1が高級技術者になることを期待している」と語りました。(翻訳:ハルオ)
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