中国の議会にあたる全人代、全国人民代表大会とロシア議会間の交流が29日、モスクワで正式に始まりました。中国全人代とロシア議会下院協力委員会、そして中国全人代とロシア議会上院協力委員会はこの日、それぞれ第一回会議を行いました。両国の議会は中ロ関係における実質問題について討議し、経済貿易や文化などの分野での協力を強化していくことで意見が一致しました。
去年6月、中国全人代とロシア議会下院協力委員会、そして9月には中国全人代とロシア議会上院協力委員会が北京で発足しました。中国全人代常務委員会の呉邦国委員長、ロシア議会下院のグリズロフ議長と上院のミロノフ議長がそれぞれの議長をつとめています。今回、呉邦国委員長のロシア訪問中に、初めての会議を開きました。これは、中国全人代と外国議会との最もハイレベルな定期会談です。
今年は中ロ両国の戦略的なパートナーシップ締結十周年にあたり、また、「中ロ友好協力条約」調印5周年にもあたります。ここ数年来、両国は政治、経済、科学技術、文化などの分野での協力が絶えず拡大してきています。議会間の協力はこのパートナーシップの重要な内容となっています。ロシアのグリズロフ議長は、「中ロ双方は今回の会議で一連の現実的問題について討議することになる。まず、両国の発展現状と将来を考え、互いに相手国内で起きた重大な事件を重視すべきである。第二に、両国の議会が立法手段を通じて、双方の経済貿易発展に果たす役割の順調な発展を求めている。第三に、『中国年』と『ロシア年』の開催中、両国間の交流について討議する予定だが、前向きな意見を期待している」と話しています。
経済貿易と文化の分野での交流を強化させることで、呉邦国委員長とグリズロフ議長は意見が一致しました。呉邦国委員長は、「協力委員会を通じて、議会の交流と議員の役割を果たし、経済貿易と企業間の協力をしやすくすると共に、文化、科学技術などの分野の交流と協力を促進し、両国関係の発展に活力を注ぎたい」と語りました。
ところで、中国全人代とロシア議会上、下院は立法と監督の機能を持っています。これまで、中ロ間と地域間で協議や法律文書200件余りが調印されました。いかにしてこの機能を生かしていくかが、両国議会間の協力の重点となってきます。
これについて、呉邦国委員長は、「中国とロシアの経済は改革期にあり、両国は国情が違うが、似通った問題にぶつかるであろう。立法の経験を交流することが、互いに立法の質をたかめることができ、経済社会がより健全的かつ協調的に発展することを促す。今後、双方は引き続き、新しい条約、協議に調印する予定だ」と語りました。
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