北京市は17日、強い黄砂にまたもすっぽりと覆われました。午前中には市街地の一部で、視程距離が1キロを切る悪天に見舞われました。今回の黄砂現象は15日ごろから観測され、内蒙古中部の北東部、黒竜江省中部、天津市、河北省中部、山西省中部などで、空中を黄砂が漂い視程距離が10キロを切る「浮塵」、風力6以上(風速10.8メートル以上)の風を伴う視界が10キロ未満の黄砂現象「揚沙」が観測されました。
16日には、風力7以上(風速13.9メートル以上)の風を伴い、視界が1キロを切る砂嵐 「沙塵暴」も観測されました。現在は次第に勢力が弱まっています。中国北部での黄砂が見られるのは、5月に入って4回目となります。
中央気象台の高級工程師(上級技師)を務める喬林氏によると、黄砂現象が多発するのは毎年2月から5月で、中でも3月と4月が最も多いが、5月に発生することも珍しくありません。黄砂現象の発生は、寒気とモンゴルに発生する低気圧の発達と関係があるとされます。通常は、5月に入ると北方の寒気の勢力が弱まり、モンゴル付近の低気圧が発達しにくくなるため、強風も生じにくくなります。また、降雨量も増加して地表が湿るため、黄砂の飛散が起こりにくいです。しかし、雪が溶けて地表が露出し、乾燥しやすくなるため、条件がそろえば黄砂現象が起きます。モニタリングによると、18日には強い寒気が西から東へ移動し、西北地方の天気に影響する見込みです。新疆ウイグル自治区の北部・北東部、塔里木(タリム)盆地、青海省の柴達木(ツァイダム)盆地、甘粛省西部、内蒙古自治区の渾善達克(フンサンダック)砂漠、科爾沁(ホルチン)砂漠で黄砂に見舞われる見通しで、中でも吐魯番(トルファン)から哈密(ハミ)にかけては、砂嵐が発生するおそれがあるということです。
「人民網日本語版」
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