国連安保理は17日、シリアに対し、レバノンと正式な外交関係を樹立し、両国間の境界線を画定すると共に国境地帯で行われている兵器の密輸を阻止するよう呼びかける決議を採択しました。
この決議はその上で、「安保理が2004年採択したレバノン問題に関する第1559号決議の中で、一部の規定がまだ全面的に実行されていない」と指摘しています。これらの規定を実行させるため、決議はレバノン政府、安保理及び国連事務総長と充分に協力するよう関係国に要求しています。
これについて、中国とロシアは表決の際、棄権しました。中国の張義山国連次席代表はその後の発言の中で、「レバノンは現在、重要な歴史的転換期にある。外からの支援は建設的な角度から出発し、問題の敏感性と複雑さを充分に考えて、新たな不安定要素を避けるべきである」と述べました。
シリア外務省はこの日、声明を発表し、「国連安保理が採択した決議案は公正なものではない。しかも、シリアとレバノン両国の利益に合致しない。シリアは、外からの干渉がない状況の下でレバノンとの正常な関係を樹立することを希望している」と述べています。
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