中国人民銀行の李超報道官はこのほど取材に応える中で、「国境を越えたアウトソーシングが、中国の貿易黒字拡大の重要な要因の一つ」と指摘した。
李報道官は「中国の貿易黒字拡大は複雑な問題で、さまざまな要因がある」とした上で、中でも重要な一因は、ここ数年の経済グローバル化を背景とした、海外でのアウトソーシングとサプライチェーン再編の急速な発展だと指摘した。
李報道官によると、海外でのアウトソーシングが影響を与えたものの一つに、各国の優位点の再編成が挙げられる。再編成には国ごとに時間差がある。労働コスト集約型の生産業とサービス業は、一般的にまず労働力コストが安い中国やインドなどの国にアウトソーシングされる。先進国はこれを圧力と感じ、より高レベルの製品やサービスの生産に転じることで、新たな雇用機会や輸出の優位点を生み出そうとする。しかしこうしたプロセスをたどるには一定の時間がかかるため、各国の状況にタイムラグが生じる。タイムラグが生じている間は、貿易の不均衡が拡大するという。
「人民網日本語版」
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