韓国のノムヒョン大統領は6日、カイロに入り、エジプト公式訪問を開始しました。ノムヒョン大統領はエジプトに続き、この後ナイジェリア、アルジェリアの3カ国を訪問することになっています。世論は「今年の初めから、韓国の指導者、高官らが相次いでアフリカを訪問し、アフリカへの外交活動と経済協力に力を入れている。これは韓国の外交政策の大きな変化を示しており、その目的はせきゆ供給ルートの多元化を目指すものである」としています。
韓国大統領府は6日、「ノムヒョン大統領のアフリカ3カ国訪問は9日間の予定で、主な目的はこれらの国との外交関係を強化し、エネルギー分野と経済における協力を推し進めることにある」としました。また、韓国企業代表団の一行80人はノムヒョン大統領に随行し、エネルギー、インフラ建設、輸出などの分野の協力を積極的に進めています。
これについて、一般的な見方は「韓国の外交活動の重点はこれまで、アジア地域に置かれていたが 、去年末から、アフリカ地域に目を向けるようになっている。韓国輸出入銀行は去年11月にアフリカ開発銀行と協力協定を締結した。今年1月初めに、韓国のパンギム、外交通商相はガーナとコンゴを訪問し、またイヘチャン首相も南アフリカとセネガルを訪れ、アフリカを訪問した初の韓国首相となった。韓国のこれらの外交政策の変化は政治と経済の利益から生まれたものだ」としています。
政治面では、総合的な国力が高まっていることで、韓国は国際事務においてもその実力に見合う役割を発揮し、国際的地位を高めたいとしています。アフリカ諸国はいまや国連と他の国際機関を舞台に活躍する決して無視できない力となっています。そこで、韓国は国際事務においてアフリカの協力を得るため、外交政策を変化させ、アフリカと中東地域への首脳外交を強化し、更に、アフリカに対する政府開発援助に力を入れています。
経済面では、韓国は「アフリカ地域がエネルギーと資源が豊富な地域であり、市場潜在力とインフラ建設の面での需要も非常に大きく、また、国際的地位もますます高まっている」と見ています。
韓国の天然資源は余り豊富ではなく、そのほとんどの工業原料とエネルギーの97%を輸入に頼っており、世界第4の輸入大国となっています。去年、韓国の原油のうち82%は中東地域から輸入したもので、アフリカからの輸入は僅か4%でした。ノムヒョン大統領が訪問するエジプト、ナイジェリア、アルジェリアはいずれもアフリカの主要な石油生産国です。そのうち、ナイジェリアはアフリカ最大の石油生産国であり、またアルジェリアとエジプトは石油・天然ガスの開発面で積極的に外資を導入しており、これは韓国にチャンスを提供していると言えます。
更に、韓国の経済発展は輸出に頼っているのが現状です、現在、韓国からのアフリカに対する輸出は総額の僅か2.9%で、これはアフリカ市場への輸出がまだ大きな潜在力を持っていることを示しています。そのため、アフリカ諸国との経済協力を進めることは韓国経済の発展にプラスとなると言えます。
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