国連のアナン事務総長は9日、「このほどのパレスチナの立法議会選挙で勝利したイスラム原理主義組織ハマスが、国際社会の提案に耳を傾け、暴力活動を放棄し、イスラエルの存在を認め、武装運動から政党活動への転換を実現させるよう希望する」と述べました。
アナン事務総長は当日、ニューヨークの国連本部で記者会見し、「ハマスはパレスチナ立法議会選挙で勝利したものの、いまだに新政府を成立させていない。ハマスは内部の整合を必要としている。ハマスは3ヶ月という政権の過渡期に、国際社会からの期待に積極的に応え、中東問題の関係四者の提案に基づき、パレスチナ自治政府と関係側とが達成した協定を受け入れ、二つの国の樹立という方法で中東問題を解決する原則を受け入れるべきだ。また、国連は、パレスチナ過渡期政府の執政活動に必要な資源を出来る限り確保していく」と表明しました。
同じくこの日、アメリカのブッシュ大統領とドイツのメルケル首相は電話会談を行ない、双方は、ハマスが武装を解除し、イスラエルを決して承認しないとの政治的主張を放棄しなければならという点で一致に達しました。
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