国連のアナン事務総長は9日ニューヨークの国連本部で記者団に、一部の国の政府機関が風刺画事件を利用して暴力活動を扇動したという証拠はこれまで見つかってはいないと述べました。
アナン事務総長はその際、「風刺画事件はイスラム世界で幅広い抗議活動を引き起こし、ひいては暴力行為も起きているので、国際社会は、より多くの措置を講じていまの緊張した情勢を緩和させるべきである。抗議者は暴力に訴えるべきではなく、暴力活動は非難されるべきだ」としています。
当日、シンガポールのリー・シェンロン首相は談話を発表し、「イスラム教徒の宗教的感情を理解し、尊重しなくてはならず、責任ある態度で言論の自由の権利を行使すべきだ」と述べました。
別の報道によりますと、デンマークの新聞「ユランズ・ポステン」ハ9日、アルジェリア駐在のデンマーク大使館がアルジェリアの新聞「ラ、トラビューン」にあてた書簡を通じて、この風刺画掲載事件に付いてイスラム教徒に謝罪を表明したということです。
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