世界の屋根と呼ばれているチベット自治区は、中国の55の少数民族の一つであるチベット族が主な居住地としているところでです。千百年来、チベット人民は、チベット族の絢爛たる民族文化を創っています。今日、チベット地区で暮らしている多くの芸術家は引き続き民族の特色を伝え、現代的な芸術作品を作っています。メランドジさんはチベットで活躍している作曲家の一人です。
このほどアメリカに行き中米文化交流活動に参加したメランドジさんは、アメリカでの文化交流について、「チベット族の作曲家である私は、アメリカを訪れ文化交流を行う中で、主にチベット族の豊富多彩な伝統的な音楽を紹介した」と述べ、「アメリカの一部の音楽関係者は、1950年代と60年代のチベット族音楽を聞いたことがあったが、現代的チベット族音楽を聞いたことはなかった。私は、これらの音楽関係者にチベット族の数百年ないし1000年前の音楽を紹介した。これらの音楽関係者は私の紹介を聞いて非常に驚き、チベットの族の音楽と文化を理解するため、音楽講座を行うよう私に要請した。アメリカでの文化交流によって、アメリカの音楽関係者は、チベット族の文化芸術に一層理解を深めた。チベット族の絢爛たる文化は、もっと世界の人々に理解してもらう必要がある」と述べました。
メランドジさんは、チベット自治区東部の昌都に生まれ、音楽家庭で育て、小さい時からチベット族の伝統的な音楽が好きです。音楽芸術の才能を持っているメランドジさんは9歳の時、チベット族の文芸舞台でチベット族の歌を歌ったことがあります。20歳になったメランドジさんは、音楽芸術のレベルを高めるため、中国の有名な上海音楽学院で作曲などの専門的科目や民族音楽について勉強しました。
チベット族の風格を持つ歌『昨日の太陽』は、メランドジさんが1987年に作曲した歌で、チベットの人々のほか、中国大陸の人々から喜ばれたものです。
メランドジさんは、「私は、チベット自治区にある辺鄙な牧畜地区で民謡を収集したある日、チベット族の子供が自分が創作した『昨日の太陽』という歌を歌っていることを聞いて非常に感動し、今後より立派な音楽を創作しようと決心した」と述べました。
その後、メランドジさんは、チベット族の伝統的音楽芸術をより一層勉強し、チベット族の古典的宮廷音楽を世界の人々により多く紹介するため、2年の間、チベット族の宮廷音楽の演奏を習いました。また、その後の10年間、同僚たちと共に、チベット自治区の至る所に出演し、演奏内容を豊富させました。メランドジさんは同僚たちと一緒に相次いでフランス、ドイツ、スウェーデン、オーストリアなど欧州の10数ヵ国で演奏活動を行い、より多くの人々にチベット族の素晴らしい文化芸術を理解させました。
メランドジ氏は、チベット族の音楽芸術の声価を絶えず吸収すると共に、音楽の創作に力を入れています。現在までに、メランドジさんは200曲あまりの異なる形の音楽作品を創作しました。2003年、メランドジさんは母校上海音楽学院に戻り、作曲を再研修したり、中国と外国の多くの優秀な音楽作品を研究したりしていました。チベット族の作曲家であるメランドジさんは、ずっと「チベットは自分の音楽生命の源である」と考えています。
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