21日、イギリスの首都ロンドンで爆発と爆発未遂事件が4件起き、そのうち3件が地下鉄で発生し、残りの1件が路線バスで発生しました。1人が軽い怪我を負ったほか、死傷者が出たという報道はまだありません。7月7日ロンドンで同時多発テロが起きた2週間後、今回の爆発事件はロンドンに住んでいる人々に心理的に強烈なショックを与えました。
21日、最初の爆発事件がロンドン南部の地下鉄オーバル駅近くで発生し、その後、ロンドン市中心部のウォレンストリート駅と西部のシェパーズブッシュでも爆発事件が起きました。また、ロンドン市東部のある路線路線バスでも爆発したと警察側は通報を受けました。爆発事件が発生した後、乗客は適時に避難し、1人だけが軽い怪我をしました。この一連の爆発事件が起きた後、関連する地下鉄は全部閉鎖され、地上の交通が渋滞状態になり、ロンドン市中心部は一時的にパニック状態に陥りました。爆発の規模が比較的に小さかったため、警察側はこれらの爆発事件を重大な事件と見ていないと発表しました。
イギリスの安全部門の専門家は、「21日の爆発事件は規模が小さかった以外は、7月7日の同時多発テロに似ているところが多い。例えば、場所が地下鉄と路線バスという人の集まっているところだ。爆発がほぼ同時に起きた。また、爆発装置が大体同じである」としています。一部の専門家は「今回の爆発事件はアルカイダと関係するテロリストが行ったものだ。彼らは7日に同時爆発テロを起こした後、ロンドンを再び襲撃した」と見ています。しかし、警察側は今、この2つの事件に関連性があると断言するのはまだ早いとしています。
2週間前に、同時多発テロが起きた後、警察側はテロリストを捜査する一方、テロ襲撃が再び発生することに警戒するよう市民に警告しました。不幸なことに警察側の警告が事実となり、これまでの生活が復旧したロンドン市民の心理に影を落としました。
安全感覚が希薄になったためか、市民がなぜロンドン市は再びテロ事件に巻き込まれたかと疑問を持つようになりました。事件発生の2日前、イギリス王立国際問題研究所が発表したところによりますと、「ロンドン同時多発テロはイギリスがイラク戦争に加担したため払った代価だ。イギリスはイラク問題でアメリカに近すぎて、テロリストの襲撃の目標となった」と指摘しました。これと同時に、イギリスの最新世論調査によりますと、3分の2のイギリス人は7月7日の同時多発テロがイラク戦争と関連性がると思い、3分の1はブレア首相がこの事件に対して責任があるとしています。21日の爆発事件が発生した後、一部の人はインターネットで、「ブレア政権にそのイラク政策を反省するよう呼びかけ、また、武力によって問題を解決することは出来ない」と指摘しました。
しかし、ブレア首相はテロ襲撃とイラク戦争との関連性を否定し、テロリストの犯行は邪悪なイデオロギーに支配され、無差別虐殺がその特徴であるとしています。
これに対して、アナリストは、「ブレア首相はイラク問題で政策を調整しなければ、そのテロ取締り措置がいかに綿密だとしても、イギリスは引き続きテロ襲撃の目標になる可能性が高い」と分析しています。
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